3月6日(土)、高知小津高校で英語教育講演会が開催されました。講師はみなさんご存知の金谷 憲先生です。もう何度も高知に来られており、今回が35回目とのことで、家に帰ってきたようだと言われていました。さて演題は「高校英語授業改善への工夫」。以下が内容です。
1 英語は英語で
「英語の授業を英語で行わなければならない」という報道を取り上げ、その真意を説明されました。
ポイントは生徒が使えるようにすること
「英語で」が「使えること」につながれば英語で授業を行えばいいが、そうでなければ・・・
2 外国語習得のメカニズム
input → intake → output
\
●(?)この●は何でしょう?これが習得のためには必要です。
金谷先生の授業観察の見解は・・ inputに重点が置かれているがintakeがあまり意識されていない
↓
・使えるためには使わせること(理解を助ける説明も必要)
・理解のあとに使用すること
ここで間違ってとらえないように注釈が入りました。
読んだ英文の内容を日本語で説明できるのはintakeではない→intakeは英語でなければならない。(inputで終わらないこと!)
3 高校英語授業パターン
全国で実践されている総合型の授業パターンを4つ紹介されました。もちろん、高知県バージョンも入っておりました。総合型の授業を行うには①inputの時間の短縮 ②教材の調整 ③定期テストの改変 ④大学入試の研究 が条件となるようです。
①については和訳先渡しが有効。ただ、余剰時間で何をするかが重要
②については教材の難易度を下げること。TASKの多い教材を選択すること
③出口は英語で(使えるようにする) ― 英語で解答する問題を増やすこと
④については分析をすることにより、教える内容を選別できる(何が必要で何が不要か→時間短縮)
最後に金谷先生のむすびのことばです。
「英語習得はマラソンレースである。スタートより後半の伸びが大切」→高校英語授業がカギとなる。
わずか2時間でしたが、現在の授業の問題点や今後の見通し、また中学校、高校の役割もジョークを交えながら述べられ、本当に充実した時間でした。今回、参加者は約40名で中学校、高校の先生方が来られていましたが、授業を考える視点となったことは間違いありません。金谷先生、本当にありがとうございました。
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