12/21/2009

第3回高校生英語スピーチコンテスト四国ブロック大会(報告)

 12月20日(日)、第3回高校生英語スピーチコンテスト(四国ブロック大会)が高知西高校で開催されました。今までは映像審査によって行われていましたが、今回より実際にコンテスト形式によって実施することになりました。各県より代表2名の出場、計8名の出場者がさまざまなテーマでスピーチを行い、四国ブロック代表は高知の土佐高校、安芸高校の2名に決定しました。

 今大会の総括としてチーフジャッジより以下の助言がありました。

 1)I want to hear your own opinion.

 2)Catch your audience attention in opening

 3)Emotion

 4)How you reach audience   (詳しくは英語教育21を参照)

 上記はよいスピーチである条件ですが、スピーカーが練習するうえでいちばん難しい点であると思います。「いちばん難しい点」としたのは、練習を始めてから十分なレベルになると安心感と自信がつき、見えなくなるというよりは「見なくなる」からです。つまり、スピーチ原稿を覚え、発音やアイコンタクトなど技術的に十分になったところで終わっているのではないかと思うのです。私自身もこのような経験をしたことが実はあって、当時指導してくださった恩師から「まったく伝わらない」と言い捨てられたことがありました。「なんで?」とずっと考えましたが、意識は読み方やデリバリーのことばかりにいっていました。そこで助言をいただき、原稿内容を変えたり、英文を深く読むことに意識が変わったことを記憶しています。大会用のスピーチとなるか、真のスピーチとなるかは上記の点をどこまで深められるかで決まるということです。スピーチの本質を再認識させられた講評でした。
 また、副会長の最後の挨拶でも「よいスピーチであるためには」に関する5つのキーワードを紹介されました。

よいスピーチであるためには
 Intelligible   Informative   Interesting     Impressive   Intellctual

が備わっていることです。

 全国大会に出場する 土佐高校、安芸高校の生徒には今大会で得たものを生かして、自分の思いを述べてきてもらいたいと思います。

*第3回全国高校生英語スピーチコンテスト
  2010年 2月7日(日) 国立オリンピック記念青少年総合センター大ホールで開催されます。

12/20/2009

高校生のスピーチコンテスト

12月20日(日)第3回全国高等学校英語スピーチコンテスト四国ブロック代表選考会(会場 高知西高校)を審査してきました。四国各県の代表2名ずつのスピーチ。四国ブロック代表は高知の土佐高校、安芸高校の二人に決まりました。

最後に審査員を代表してコメント。入賞者とそうでない生徒のスピーチではどこが異なっていたかという観点から、4点お話しました。

1)I want to hear your own opinion.

昨今、環境問題や高齢化、福祉などの社会的テーマを扱ったスピーチが多いのですが、多くのスピーチは、どこでも主張されていることの焼き直しです。どこかから借りてきたものばかり(それはそれで悪いことではないのですが)。非常に整った構成で、すでに確立された意見をきちんと述べている。皆同じです。「練習された」怒りや微笑で、見事にスピーチをする。なので、結論も予測可能。完全でなくてもいい、完璧な結論が出てなくてもいい、自分の頭で考えて、自分なりの意見を述べてほしいということを話しました。本当に怒りやよろこびを表現してほしいと。Speakers' Voiceが聞きたい。

2)Catch your audience attention in opening

タイトルのつけかたも合わせて、もっとlead部分を工夫していい。優勝作品のタイトルは"disposable?"でした。環境問題のことかと思ったら、petの話題。良い意味で期待を裏切るopening.抽象論でなく、聴衆に訴えかけるエピソードで。

3)Emotion

練習された「怒り」や「微笑」ではなく、本当の感情を自然に出してほしい。一つ目の自分の言葉でということと関連するが、audienceが聞きたいのは、うまいperformanceではない。高校生としての、個人としての考えや意見だ。

4)How you reach audience

あらゆるコミュニケーションの目的はaudienceに何らかの変容を起こすこと。audienceの記憶に残り、何か行動に移したいと思わせるように。


参加した高校生たちは、それぞれ熱心で、英語もうまい。がんばってやっている。すばらしいと思いました。しかし、指導する側がどう考えるかで、彼ら彼女らの将来は変わるだろうとなあと思ったことです。スピーチ大会に勝つために、整ったスピーチをつくり、練習を繰り返す。生徒が日本語で原稿を書いて、先生が翻訳、ALTが英文校閲という手順で完璧な原稿を準備するところも多いようです。何かが違うと思いませんか。大会に勝つことが目的化している。それともう一つ、このような大会の参加者は「一本釣り」です。英語の得意な生徒を募集したり、声をかけて、参加させることが多い。普段の授業の延長にこのような大会があることが望ましいとずっと思ってきました。そうすることで、大会をやる意味も出てくるし、波及効果も大きい。

イベントとしてのスピーチ大会でなく、授業の延長としてのスピーチ大会のあり方を考えてほしい。サッカーもユースチームがあって、裾野が広い方が強いじゃないですか。

Kochi Toastmasters Club 第46回例会



12月19日(土)高知トーストマスターズクラブの第46回例会と忘年会。楽しいひとときを過ごすことができました。今回のハイライトは、メンバーの林さん。今年還暦の林さん、ついにCompetent Communicatorに到達です。写真は、Certificate 授与後の林さんのスピーチです。First 10 projectsを成し遂げた喜びと満足感にあふれた表情が印象的でした。

12/16/2009

高知追手前高校校内ディベート大会を審査

高知追手前高校校内ディベート大会も数えること第8回。第1回からずっと審査を続けている。学校全体をあげて、英語ディベートに取り組んでいる高校は全国でもまれだと思います。この価値は大きい。「とにかく、進学実績を」という声にマケズ、この大会を継続してほしいと思います。そこにこそ、高知追手前高校の価値がある。存在感がある。今年もODA(Otemae Debate Association、大会を運営する生徒ボランティア)の活躍が光りました。ディベート途中に突然の地震。会場がざわつくなか、MCの女生徒の機転と判断で、何事もなくディベートが継続されました。このような中で、リーダーシップが育っていくのだろと思いました。

高知追手前高校

12/01/2009

今月のことば 12月


I have found that if you love life, life will love you back.
Arthur Rubinstein (1886 - 1982)