9/10/2007

AR Navigator 2007 No.24 佐野先生のミニ・レクチャー(13)

佐野先生のミニ・レクチャー(13)

まとまりのある英文はできたか、学生の感想はどうか

前回のレクチャー(12) では、初稿までの活動と具体例を報告しましたが、そ
の後、2回講義をして第2稿まで行きましたので、今回はその結果をお知らせし
ます。まず、次の11月13日の授業では、集めた初稿を全員に返しました。初
稿を集めたのは、どの程度の語数を学生が書いているかを調べるためでしたから、
添削や評価はしませんでした。ただ、語数が200語以上あれば、Good! 不足し
ていれば、「頑張れ」と書いただけです。その後、授業ではワークシート(2)
(添付資料参照) を配布し、Body に相応しい導入と結論を考えることが本時の
目標だと告げました。導入の文を考え、また、文の締めくくりかたを工夫し、途
中のそぐわない文を削除し、また、文法やスペルのチェックをさせました。

活動としてはワークシートの解説以外は、表現の内容が異なるし、熱意や英語
力にも差があるので、「作品は小テストと同等に評価する」と告げ、後は各自の
個別作業にしました。この間、「表現の仕方がわからない者や文法的に自信のな
い者は、遠慮なく質問にくるように。訂正してもらっても、もらわないでも、出
来上がった作品で評価するので、質問をしたほうがとくだ」と励ましました。結
局、10名たらずの学生にしか対応できませんでしたが、もっと個別に指導でき
ればよかったと思います。当初は、授業時間内に2nd draft を書き終わらせ、提
出させたいと思っていたのですが、一人として作業を完成したものがいなかった
ので、次ぎの授業の冒頭に提出させると告げて、宿題としました。風邪がはやっ
ているようで、10名ほどの欠席者がいたのも原因です。

次ぎの週、11月20日には、まず、10 分間時間を与えスペルや文法の間違いを再
度、自己点検させました。その後、「自己評価のための活動」(添付資料参照)
の用紙を配布し、mapping 以下の活動についての自分の取り組みを振り返らせま
した。次ぎに、4人でグループを作らせ、他の3人の仲間の作品を順番に読み、
良かった点や面白い点を書き手に告げると同時に、文法やスペルの誤りで気づい
た点は指摘してやるように指導しました。一人の作品を読む時間を5分と定め、
5分終了後に教師の合図でコメントを行い、また、教師の合図で次ぎの作品を読
むというようにしました。放置すると一生懸命読まなかったり、コメントをしな
かったりということが起きるためです。その後、配布の評価の活動シートに、自
分の作品を点数化して、合計点を書かせました。狙いは、友達の作品を読んで感
想を交換したあとで、自分の作品を教師が示した評価基準で評価したらどのよう
な点数になるか、自分の作品のどこが良くて、どこが弱いかを意識させるためで
す。自己評価の用紙は、作品と一緒に提出させ、自己評価が甘すぎたり、厳しす
ぎて教師の評価と大きく異なる場合には、評価の見直し点を指摘しています。ま
た、文法の見直しのポイントなども評価表に記入するようにしています。

こうして集めた2nd draft と自己評価表に私が目を通して、評定をいつものよ
うにA, B, C にプラス、マイナスをつけて返却する予定です。全体的には、学生
はmapping 以下の活動にかなり積極的に取り組み、語数では最高4 00語を超えた
ものもいて、全員がそれなりの工夫をして、まとまりのある英文を書いていまし
た。ただ、風邪のためか、欠席者が10名ほどいて、全体的な成績はまだ正確に
掴んでいません。風邪での欠席ではなく、この宿題のために欠席したものもいる
かもしれませんし。

実は、ミニ・レクチャー(13 ) では、前回紹介した作品がどのような導入と結
論を加え、正確さとまとまりを強めた文章になったかを知らせる予定でしたが、
本人が欠席してしまって、未提出なので、別の学生の書いた作品(A− の評価)
を紹介します。(英文ママ)

Do you wish for a long life? Usually, we think that we are happy if
we can live a long life. It means that we need to take care of our
health. Then what are important for our health? I think that exercise,
food, sleep and environment are important.

As for exercise, I play soccer with my friends in the stadium near my
house every Sunday. I have played with them for five years. Every
Sunday we play soccer very hard for about three hours. We feel
refreshment of mind and body by playing soccer.
As for food, I eat sushi about once a week. It does not cost much but
it tastes very good. A good thing about it is that it is healthy.
Vinegar is effective for physical fatigue. But sushi is a bad thing,
too. A bad thing about it is that I eat sushi too much. Overeating is
prejudicial to the health. I must take care to eat too much and want to
eat deliciously.

As for sleep, I go to bed early and get up early every day. Sitting
up late is not good for the health. So I go to bed at nine o'clock .
An old saying tells us that the early bird catches the worm. I think
that sleep is very important. So I sleep for a long time.
As for environment, I live in Higashiyamato and good environment.
Higashiyama surround nature. So it's a clear atmosphere. Air is
important for health.

To sum up, health depends on our daily life. A long life doesn't
talk without a good life plan. Let's set a high value on health!

Is とhaveが混同していたり、受動態が間違っていたり、動詞が適切でないの
で意味がよく理解できないなどの部分もあるが、導入、展開、まとめとある程度
一貫した流れで文章をまとめようとしていることが読み取れる。このレベルの学
生にしては大健闘である。自己評価の感想欄には、「主題に対して興味がわく導
入を考え、例を出すことで主題を引き立て、まとめて分かりやすい文章を書くと
いう長文作成の基礎を学んだと思います。マッピングを通して、書き方がわかり
やすくなったと思います。ただ、文法、スペルの間違いをなくすることが私の今
後の課題です」と書いている。この文章の前半では文法的な誤りが少ないのは、
授業中に私の指摘を受けて改善したからで、自宅でした後半の部分に素直な英語
力が現れている。ただ、積極的に考えて書こうとする姿勢が見れたのは、大いに
評価してよいと思う。来週からは趣をことにして、物語文に挑戦させようと思っ
ている。流れは今回と同じなので、しばらくはここで報告はしないが、最終結果
は乞うご期待。


<資料>

ワークシート(Health-2)

1.First Draft では、200語以上書いた人は31名のうち、26名でした。書けなか
った人も120語 程度でしたから、もう少しです。(ここでは評価しません。)第
2段階では、導入と展開と結論が一本線になるよう導入の工夫、展開の整理、結
論のまとめ方を考えます。その上で英文の誤りを訂正して2nd draft を完成しま
す。今日はここまで授業します。

2. 導入は、内容に興味を持たせ、概要を知らせることです。よく使われる方法
としては、

a) 諺や一般に信じられていることから始める。

例)An old saying tells us that health is better than wealth. This
means that we should take a very good care of our health. Then what are
important for our health?

例)It is often said that young people take health for granted. They do
not realize its importance until they have lost it. Then, what are
important for our health? 

b) 相手が驚く疑問文や情報から始める。
例)Don't you know you're losing your health for a small amount of
money? You really are, if you do not have enough sleep, because of your
part time jobs.

例)According to today's newspaper, 60 % of young people are leading an
unhealthy life because of too much fast food and lack of exercise.

3. 展開の整理

a) 導入から結論へとつながらない文章はカットする。主語を一致させ、具体的
に記述。
b) 同じパラグラフの中に同じ表現、たとえば、I play は2回以上続けて使用
しない。
c) 頭の部分で前との繋がりを考え、終わりでパラグラフごとにまとまりの文を
入れる。

As for A; First, second, ; Talking about A. ; Concerning A ; など。

4. 結論の部分

読み手が、なるほどと思うようなまとめ方が理想。一番やさしい方法は、導入
の部分で用いた文を生かして、それをもっと具体的に言い直す。

例)In short, my weakest point is that I do not sleep enough. I must
have more sleeping time in order to stay healthy and to be a good
university student.

5. 英文の点検:特に次ぎの点で見直す。

1) 主語と動詞の一致。動詞の時制。  2) 動詞なのか不定詞や動名詞なのか。
3) 数えられる名詞か数えられ名詞か。複数か単数か。 4) 接続詞の用法。
5) スペル・チェック。PCのワード機能を使えば単純なスペル・ミスはなくなる。

全ての点検が済んだら、用紙に書いて来週に提出。小テストとして評価します。

自己評価のための活動
学籍番号      氏名

この活動は自分のHealth に関する活動を振り返るためのもので、ここでの自
己評価の点数が直接、作品の教師による評価に反映するわけではないので、正直
に書いてください。

1. ここまでの活動を振り返り、それぞれの段階での取り組みを評価してくださ
い。それぞれの評価は、A(大変よくできた)、B(よくできた)、C(駄目だった)と
考えなさい。
1) Mapping (A, B, C) :感想
2) First Draft (A, B, C):感想
3) 見直し(A, B, C): 感想
4) 2nd. Draft (A, B, C) : 感想
その他、全体的な感想:

2. 友達の作品を3つ読みなさい。それぞれに感想(特によかった点)を知らせ、
また、気づいたら文法やスペルの間違いを知らせてあげなさい。(友人からのコ
メントはノートに書きとめておきなさい。)活動が終了したら、読んだ作品や友
達や活動にについて感じたことや発見したことを書きなさい。

3 自分の作品をより細かく点数で評価してみよう。内容(30点)、組み立て(20
点)、文法(20点)、単語(15点)、スペルや句読点(15 点)と考えて評価しなさい。
1) 内容(豊かで興味深い)    A(30-25) B(24-15) C(14-8) 自分の点数
2) 組み立て(パラのまとまりと形) A(20- 17) B(16-11) C(10-6) 自分の点数
3) 文法(重大な誤りと他の誤り) A(20-17) B(16-11) C(10-6) 自分の点数
4) 単語(正しい単語の使用)  A(20-17) B(16-11) C(10-6) 自分の点数
5) スペル・句読点(誤りがない) A(10-8) B(7-5) C(4-1)   自分の点数
合計点数

4) Health について書く活動を通して気づいたこと、次ぎの活動への要望などを
書きなさい。  

9/09/2007

AR Navigator 2007 No.23 まずは3週間

皆様へ

残暑とは名ばかり、猛暑の毎日が続きました。

アクションリサーチを使ったこのプロジェクトを初めて
5年目となっています。年を経る毎に、少しずつ、ノウ
ハウが蓄積されてきています。もちろん、それでも、分
からないことがたくさんあるのですが。。。

代表的な疑問点は、「いったい、一つの仮説をどのくらい
の期間続ければ、効果がでるのか?」という問題です。
これは、1年目からずっとある質問なんですが、はっきり
としたことは分からないのです。

ある意味、分からないことは当然です。クラスによって、
生徒の実状も実態もことなるのですから、一般論として、
どのくらいの期間が必要かということは言えない。

で、今では、3週間程度だろうということに、なってい
ます。あくまで、目安ですが。佐野先生も経験的にこの
程度の期間が良いだろうとおっしゃっています。

とにかく、3週間、一つのことにこだわって実践を続けて
みてください。そして、様々なアンテナを張って、変化を
みていってください。

そこで、立ち止まって一度、十分な「省察」(reflection)を
してみることが大切です。


9月から12月の期間は、1年間でもっとも腰を落ち着けて、
授業実践に取り組める時期であるとともに、行事なども多く、
あっというまに過ぎてしまうものです。今年の秋は、「授業」
に徹底的にこだわりましょう。


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☆英語教員指導力向上研修メーリングリスト
"You never really lose until you quit trying."

【授業改善プロジェクト担当】高等学校課 長崎政浩
PHONE 088-821-4907 FAX 088-821-4547
EMAIL masahiro_nagasaki@ken2.pref.kochi.jp
U R L http://www.kochinet.ed.jp/center/kyouka/kochieigo/index.htm

AR Navigator 2007 No.22 佐野先生のミニ・レクチャー(12)

佐野先生のミニ・レクチャー(12)

こんなに長い英語の文章が書けるなんて自分でも驚いた!

前回の授業では、ミニ・レクチャー(11) で紹介したように、mapping に書い
た各項目について、疑問詞を上げペアでQ and A をさせ、それを項目ごとにまと
めた英文を書かせ、最後にまとめてfirst draft を書くという作業をさせました。
当初は口頭でやる予定でしたが、疑問文の作成にも苦労する学生がいることを考
慮して、添付のような「ワークシ-ト」を作成し、それに沿って授業をしました。
おおむね、次ぎのように進行しました。

(1) 授業のゴールと流れを説明した。まず、mapping は各自で作成してきたと
思うが、今回は練習のために教師がモデルで示した形を用いて、沢山のQ and A
をペア・ワークで実施する。その結果を項目ごとにまとめて、最低でも50 語の
パラグラフを書く。最後に、全体をまとめて200 語以上の文章を書き、終了時に
提出する。

(2) ワークシートを用いて、exercise, food, sleep, environmentの項目のそ
れぞれに思いつく動詞をひとつずつ書かせ(実際は、教師が意見をまとめて、そ
れぞれplay, eat, sleep liveと指定した)、それを用いて教師が疑問文の基
本形(一般動詞、be 動詞、過去形、現在完了など)を版書して口頭練習をさせ、
その後、学生に指名して回答をさせ、Q and A のモデルを示した。大学生になっ
て一般動詞やbe 動詞の疑問文や否定文などを口頭練習するのも奇異に思われる
かもしれないが、こうすることで以降の活動もスムーズに、より正確に展開する。
過去形や現在完了に関しては、意味も含めて注意させた。

(3) その後、ペアで聞き手と話し手の役割を分担し、exercise をテーマに3分
と時間を区切って聞き手はできるだけ沢山、すばやく質問するように、話し手は
full sentence で答えるだけでなく、できれば一文でもよいから説明も加えるよ
うに指示してQ and A をさせた。3分後、教師の合図で役割を交代させ、同じこ
とを繰り返させた。終了後、2分間で、今交わした会話の中から、自分のエッセ
イに入れると面白いと思うものをメモで書き出せた。会話の中で、思いついたこ
となども日本語でよいからメモで残すようにさせた。

(4) 次ぎに席を移動し(方法については、以前のミニ・レクチャーを参照のこ
と)、別の相手と次ぎのテーマ(food) について、同様の要領でQ and A を実施
させた。ただ、時間は短縮して、それぞれを2分で終了するようにして、さらに、
sleep やenvironment でも同様の活動に取り組ませた。結構、興味深い対話も行
われていて、たとえば、environment では、T—P では次ぎのような対話が行われ
た。

T; Where do you live?
B: I live in Tokorozawa.
T: Is the environment good around your house?
B: Yes. The air is fresh, water is clean. We have a lot of trees.
T: Is there anything you worry about the environment?
B: Yes, there is
T: What is it?
B: My father, brother and I all smoke a lot. The air in my house is
very bad.
T; I see. The environment outside your house is wonderful but that
inside is awful. What do you think you can do to improve the
situation?

(5) 時間がきたので、会話が終了していない者にも対話を終了させ、ここまで
各項目のまとめとして書いた文章を利用し、自分の考え入れて、少なくとも200
語以上の文章を書いて提出するように指示した。ここでは、流暢さが大切で、自
分の発想を豊かにすることがねらいだから、分からない単語は日本語でもよいし、
文法的な誤りやスペルなどは気にしないでよい。ただ、パラグラフに気をつけて
書くように。 200 語以上書いたものは、作品を提出して、時間前でも退出して
よいと伝えて動機づけをした。

(6) このような指示を出したのは、授業終了の25分ほど前だが、その後20分過ぎ
には最初の学生が提出した。彼の書いた英文は次のようなものである。(英文マ
マ)

I think that exercise, food, sleep and environment are important for
our health. As for exercise, I don't play any sports, because I belong
to music club. But instead, I walk every day. I walk to university
from Odakyu Tama Center Station and also walk with my father every night
for health. It is very fun!
As for food, I eat instant ramen at home and university's cafeteria
many times a month. It is very cheap and good for students and it is
delicious. I also eat fast food many times. So I can't say I have
food balance. I have too much salt. It is bad for my health. So I
must have dinner at home. I think I should get home early so that I can
eat dinner that is made by my mother.
As for sleep, I usually go to bed at 2:00 a.m. and get up at 6:00 a.
m. So I sleep four hours. I want to seep more. I think that sleep is
more important than food. So I should sleep more time.
As for environment, I live in Yokohama. Cars, trucks and buses are
running near my house every day and night. So the environment has very
bad air and it is noisy.
So it is not good for my health. But natural environment near my house
is good. For example. I see many forests near my house. I can relax in
there. (244 語)

この学生は、求めたわけではないのだが、最後に次ぎのようにコメントを書いて
いた。

「まとめたものを書くと非常に多くの語数があったので自分でも驚いた。今ま
で200 語を越えたことは一度もなかったので嬉しいです。」

実際、大部分の学生は、「語数を多くすることはやさし」と思ったようで、当日、
出席の31名(クラス36 名)のうち、時間内に200 語を書きおいた学生は25名、
終わらなかったものは6 名だった。ただ、この6名も、120語以上は書いてい
る。

全体的に見れば、ここまでのところ、mapping させて、それを基礎に平易な英
語で多くの対話をさせ、それをヒントに語数を多く書かせて、その中で、英文法
の復習も繰り返し行うという今回の方針はうまく作用しているようだ。次ぎのス
テップとしては、導入、展開、結論を意識して、一貫したまとまりのある英文に
することと、文法的な誤りを減らすことで第2稿を完成させることだ。この点は

次回に、また、実践を踏まえて報告したい。

Worksheet (Health)
マッピングをもとに、以下の質問をヒントに、自分の考えを深めよう。
1. What are important for our health?

例: I think that exercise, food, sleep and environment are important.

2. How about exercise? Do you play any sports?

例:-Yes, I do. I play baseball.

質問例:

(現在のこと) Where do you play baseball? その他に when, with whom, 
how often, how long, why, what is a good thing about( playing
baseball? )回答はノート  

(過去のこと) When did you start playing baseball? I started playing

(現在完了)How long have you played baseball? I have played it for
three years.

回答の中から、読み手に興味のありそうな文をいくつか選んで、文章を書きなさ
い。

例: As for exercise, I play baseball in the park every Saturday. I
play it with my classmates in my junior high school days. We started to
play baseball when we were elementary school students. So we have
played for more than 15 years. Every Saturday, we play baseball very
hard for about two hours. Why do we play it hard? Because we think it
is fun to play it hard.

3. How about food? What is your favorite food?

例:My favorite food is ramen.

質問例:When do you eat it? Where do you eat it? How much do you eat
it?
How much does it cost? What is a bad thing about it? など。回答は
ノートに。

回答を利用して書いた文例
As for food, I eat ramen at least four times a week. It does not cost
much and it tastes good. A bad thing about it is that I eat ramen too
much and drink all the soup. Therefore, I take too much salt and it
's not good for my health.

例を参考に自分の文章をノートに書きなさい。

4. How about sleep? Did you sleep well last night?

質問例: When do you go to bed and get up in the morning? How long do
you sleep a day? Is it enough for you? Which is more important, to
sleep well or to eat well?

5. How about environment? Where do you live?

質問例: What are good things about you place? Is the natural
environment good there?
How about the air, water, noise, etc. ? Is there anything you worry
about them?

これらの文例をまとめて、導入、展開、結論を考えて文章の初稿を書きなさい。


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9/04/2007

AR Navigator 2007 No.21 佐野先生のミニ・レクチャー(11)

佐野先生のミニ・レクチャー(11)

マッピングまでは分かるのだけど、その後はどうするの

嬉しいことに、ミニ・レクチャー(10 )の反響がさっそくありました。内容
は、「マッピングで要点を思いつかせることは何度も自分でもやっていて、それ
なりの効果はあることは分かっているのだが、英語力のない生徒に、そこからど
う発展させていったらよいかわからない。マッピングだけでは、レベルの低い生
徒にはあまり役立たないのではないか。彼らは、内容もそうだが文の形そのもの
が思いつかないのだ」という指摘です。当然の心配で、私もこれからどうもって
いったらよいか迷っているところなのですが、来週の講義では、次ぎのような試
みをしてみようと思っていますので、その内容をお話します。ただ、これは成功
の保証はありません。結果は、また、実施したのちにお知らせします。

まず、今回はHealth というテーマですから、前回の講義では、What are
important for our healthy? と質問して、マッピングをまとめたのですが、そ
こでは、exercise, food, sleep, environment などの項目が挙がっています。

そこで、来週の授業では、その一つ一つについて、一文を選んでそれを基本文と
し、それにいろいろな疑問詞と結び付けて、モデルに習ってP-P で対話させ(あ
るいは、対話に先立ったノートに書かせるかもしれません)をさせる予定です。

たとえば、マッピングにあるexercise の項目を取り上げるとすると、学生の誰
かに、What sports do you like? Do you play baseball? などの平易な質問を
し、そこから基本文を出してI play baseball. を版書します。次ぎに、where,
when, who, how often, how long, why, what is a good /bad thing about
などの疑問詞も版書します。次ぎに、このように伝えて活動に入ります。

「これから疑問文作り競争をします。ペアのひとりは、板書したある文章を自分
の言葉として、I play baseball. と発話してください。相手の人は、版書して
ある疑問詞をできるだけ使って、どんどん質問します。まず、先生が質問する人
になってモデルを示しますから、皆さん全員が先生のペアになって答える練習を
してください。質問の仕方や答えかたの分からない人は、ノートに書いてもよい
です。その後、パートナーを変えながら、ペアで活動を実施します。自分は
baseball をしない人もこの練習では野球をすることにして、ほかの質問にも想
像力を用いて答えてください。では、練習です。S.1, will you start?

S1: I play baseball.
T: Where do you play baseball? In a full sentence, please. S2.
S2: I play baseball in our school ground.
T: When do you play baseball? (途中省略)
T: What's a good thing about playing baseball?
S6: It's fun and good for health.
T: Do you really think so? When did you start to play baseball?
How long have you played baseball? Do you think it is good for your
health to play baseball?

などと、すこし発展させた質問も加えて、対話練習をさせます。この質問は、大
部分は現在形で進めていますが、過去形や現在完了が入っているので、その文は
板書して注意を向けさせます。なぜなら、主語と動詞の語順と動詞の時制が
global errors で一番多いものなので、この点については、多少、きめ細かに指
導します。

このようにして、同じ流れで2人程度と会話をさせたのちに、自分がexercise
やsportsの項目で書きたいことをメモさせておいて、次ぎの項目のfood に移り
ます。やはり教師が質問のモデルを示します。具体的には、What is your
favorite food? How often do you eat it? Where do you eat it? Is it
good for your health? What's a bad thing about the food? などの質問が
考えられます。次ぎのSleep に関して、 When do you go to bed? How long do
you usually sleep? Is it enough for you? Which is more important, to
eat well or to sleep well? などの質問があるでしょう。Environmentであれば、
Where do you live? Is the natural environment good there? What are
good about the natural environment around your house? How about the air,
water, noise, etc.? Is there anything you worry about them? What do
you think you should do to stay healthy?

というような質問を用意して、生徒の考える力を活性化させてから、「結局、こ
の項目について、自分が言いたいこと、表現したら興味深いことは何か選んで、
それぞれ50 語以上の文章になるように書いてみなさい」と指示しようと考えて
います。 その後、書いた文章を並べ替えて、まとまりのあるessay にさせたい
のですが、それは来週はできないでしょう。その先は学生の動きを見てから考え
ることにします。

実は、後期の授業目標は、教師の質問をヒントとせずに、まとまりのある文章
を書くということなので、こうした質問を与えるのは本来のねらいからははずれ
たことをすることになります。ただ、与えられてテーマにどのように迫るかその
方法に気づかせるには、こうした指導も初期の段階では必要ではないかと思いま
す。学生によっては、すでにアイデアがあるので、こうした質問は邪魔だと思う
ものもいるでしょうが、そうした優秀な(?)学生にも参加してもらわないと、
活動がスムーズに進みませんから、現在のところは全員参加を考えています。ま
た、こうした簡単な質問を考えたり、繰り返し答えることは、頭の中の語順や時
制の知識を自動化して使える知識にするし、そうすることで、より多くのことを
考える余力ができるので、嫌がらずに練習することが必要だと説得します。私は
いつも、「人間は走る前には歩けなければならない。歩けるようになるにははい
はいができて、立ち上がれなければならない。 はいはいが満足にできないうち
に、格好をつけて走ってみても、転ぶばかりだ。格好悪くとも、まず、はえずり
回れ」と繰り返し話しています。さて、これでうまくいくかどうかは、次回の便
りをお楽しみに。

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【授業改善プロジェクト担当】高等学校課 長崎政浩
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9/03/2007

AR Navigator 2007 No.20 いよいよ実践

夏も終わり、いよいよ新学期。(すでに始まっている学校もあり
ますが、とりあえず。)

オリエンテーションから夏までかけて、担当クラスの分析や授業の
振り返り、そして、仮説の設定まで行ってきました。夏の集中研修
では、グループごとに報告し合い、前半の実践研究について、いろ
いろと考えることができたのではないかと思います。そして、事例
研究では、これからの実践に向けての、何らかのヒントを得ることが
できたのではないかと思います。

いよいよ実践です。

1)アクションリサーチは授業そのもの

授業にプラスして何かを行うのではありません。授業の中で、授業を
改善するために行うリサーチであることを、今一度確認しておいて
ください。基本は、皆さんが日頃やっている授業です。奇抜な、目新しい
ことを、「とってつけたように」導入することはないのです。

2)記録をとりましょう

授業を進めながら、しかも、多忙な中での実践研究ですから、おの
ずから限界はあると思いますが、何か一つだけでも、続けてください。
フィールドノート、簡単に授業日誌、指導略案へのメモ。いろいろと
あると思います。時折は、検証のための授業評価やテストも必要です
が、日常レベルで、ずっと続けられることを一つ決めましょう。

3)まずは、変化を楽しむ姿勢が大事

リサーチの結果がどうであれ、「昨日とは違う自分」「昨日とは違う
授業」、何か変化を発見して、その変化を前向きに解釈しましょう。
もちろん、あまりに「脳天気」に浮かれてしまうことはどうかと思い
ますが、まずは、positiveに自らの変化を楽しみませんか。

4)授業公開を

同僚の意見は貴重です。自らのリサーチが独善に陥らないためにも、
積極的に授業を開きましょう。


5)結果は、真摯に受け止め、自己変革を

どんなにがんばったとしても、生徒に十分な英語力が定着しなかったり、
意欲が育ってこなかったとしたらやはり、どこかに問題があるのです。
リサーチの結果を受けて、あらゆる角度から「考え抜く」ことが必要
です。

"We do not learn from experience; we learn by thinking about our
experience."(Navigatorより)

もう一度、この言葉をかみしめてください。


それでは、また。

--
長崎政浩  "You never really lose until you quit trying."
高知県教育委員会事務局 高等学校課 チーフ(学校教育担当)
780-0850 高知市丸の内1-7-53  【TEL】088-821-4907
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【BLOG】「風、きらり」

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