1/30/2021

Kochi Toastmasters Club 176th Regular Meeting


176回の例会でした。Online Meetingです。最初にPresidentから、創設15周年記念の賞状がToastmaster Internationalから届いたとの、うれしい報告がありました。もう15年経ったのですね。山あり谷ありでしたが、15年間続けてこられたことは良かったと思います。今、メンバーも減っていて、また苦しい時期を迎えていますが、Toastmasters という価値ある活動を、高知で灯を絶やさずにいきたいものです。

今日はクラブ内コンテストも実施しました。詳細は、Kochi Toastmasters Club にて。

1/28/2021

高知小津高校スーパー・サイエンス・ハイスクール運営指導委員会に出席しました

普通科課題研究発表会を見たあと、運営指導委員会に出席。SSH指定の5年間のうち4年が終了。来年が最終年とのこと。小津はSSH事業スタートとほぼ同時に指定を受けてきた老舗。ずっと課題だった課題研究の質的な改善が見え始めている。何が、どう改善したのか。その要因は何か。何が効いたのか。その辺りを、明らかにしてもらえるととても価値のある成果を示せると思う。

1/26/2021

仕事道具:Pure Malt 4&1 多機能ボールペン(油性ボールペン)三菱鉛筆

斎藤孝さんの『三色ボールペンで読む日本語』(角川)を読んでから、3色のルールで書き込みをすることが多い。自分の中では、完全に定着いた読み方、書き込み方と言っていい(Apple Pencilを使ってiPad上で読むときも3色ルールを踏襲している)。

当初は、透明のケースの安いものを使っていたが、良いものを試してみたくなった。文房具というやつは、結構魅力的なものだ。LamyやRotringといった海外のものもの試した。おしゃれで、ギミックもおもしろいものがあった。でも、使い勝手は、僕には合わなかった(高い買い物だった)。ギミック的な機巧もすぐに不具合が出たりした。



そこで出会ったのが、三菱の Pure Malt。今では完全に一択。ウイスキーの樽に使われていたオーク材をそのまま使っているらしい。今では、上の方の黒いスチールの部分は塗装がはげてきれいではないが、手で握るオーク材はずっと手で握られているので、今ではピカピカに輝いて、なかなか味がでてきた。


高級なタイプもあるが、ベストは このPure Malt 4 & 1だと思う。黒、赤、青、緑+シャーペン。値段も、2000円くらいと手頃。


何と言っても秀逸なのはその書き味。「クセになる、なめらかな書き味。」が謳い文句のジェット・ストリームというインク。もう、他のボールペンインクは使えない。


もう何本も使い潰した。ただ、最近は、Apple Pencilに押されて、活躍の場は減っている。




1/25/2021

良いテスト作成者

他教科のことには口をはさまないこと。同一教科であっても、他の人の授業には口を挟まない。不文律のように学校に残ってきた文化だ。いまだに、声高に唱える人がいることは、驚いてしまう。[さらに驚くことは、自分の学校の授業をあまり見ようとしない校長がいることだけど。]

おいおい!我々は誰のためにこの仕事をやっているんだ。生徒のためだったら、同僚にも堂々と主張しようではないか。


正論だ。でも、自分自身の仕事や作品に批判的なコメントをされることをよろこぶ人はいない。それがいかに建設的なコメントであってもだ。正論とはやっかいなものだ。


外国語のテストに関する本に、「よい問題作成者の資質とは、自分が書いた項目の正当な批判を受け入れる用意があることだ。」★とある。見事!


最近「炎上」ということばが流行っている。批判を恐れては口をつぐむしかない、そんな風潮かもしれない。


批判を受け入れることのできる器量。それこそが、真の賢明さだと思うが、どうだろう。




★Arthur Hughes (2003) Testing for language teachers, Cambridge University Press. p. 58, 日本語訳は根岸雅史氏による。


58ページ近辺には見当たらず、たぶん発行年が違うのでページ番号も移動したのだろう。以下の記述が該当していそう。teamworkという言葉が印象的。批判する人、意見が異なる人を、排除したり、黙らせるのが、最近の社会の恐ろしい風潮だからね。


“The writing of successful items (in the broadest sense, including, for example, the setting of writing tasks) is extremely difficult. No one can expect to be able consistently to produce perfect items. Some items will have to be rejected, others reworked. The best way to identify items that have to be improved or abandoned is through teamwork. Colleagues must really try to find fault; and despite the seemingly inevitable emotional attachment that item writers develop to items that they have created, they must be open to, and ready to accept, the criticisms that are offered to them. Good personal relations are a desirable quality in any test writing team.”


Hughes, 1990  p.51


1/24/2021

デスクトップ上での音の楽しみ

ワーカホリックなのかなあと思ったこともある。そうかもしれないし、違うかもしれない。やりたくてやっていることをずっとやっているのはワーカホリックとは違うのではないかと思っている。

そんな中にも密かな楽しみは、いくつかある。一つは、良い音。


今、デスクトップは、FostexのPC100USB Volume Controller (8000円くらい、販売終了)とPM o.3Hアクティブスピーカー(16000円くらい)の組み合わせ。




名前はVolume Controllerで、真ん中につまみがついていて音量を調整できるが、本質はデジタルの音声をアナログに変換するDAC(Digital-Analog Converter)。味付けがDACに応じて違うらしく、その出来で再生される音が異なるようだ。


Fostexのこの組み合わせ、DACのクリアな音の再現性、そして、サイズに似合わぬ安定した音の出るスピーカー。デジタル・オーディオらしくない自然な音が心地よい。


音楽が心地よいと、デスクワークがはかどる。

1/23/2021

英語授業の幹を考える会 2021年1月例会

1   1 min. Reflection

2    Book Club 

   根岸雅史 (2017) 『テストが導く英語教育改革』三省堂 2nd 第1部 2ー6章


3   Research in Action

 ☆2020 (R2) 年度の実践   1月   


ブッククラブは、外国語テスト作成にかかる基本的な情報を確認するような内容だったが、新学習指導要領における評価、大学入学共通テスト、そして、現在の実践におけるテストや評価のあり方との関連が数多く見出され、活発な議論・意見交換がなされた。Research in Actionは、それぞれの実践について報告しあったが、12月から1月と冬休みを挟む時期であったため、実践の交流ができるだけの十分な情報の蓄積がなかった。


次回は、2021年2月20日(土)10:00の予定。

1/22/2021

存在感:米大統領就任式でのLady Gagaの国家

バイデン大統領が就任した。世界中が少し安心と落ち着きを取り戻せたような感じがしている。

深夜だっただが、就任式典を見た。いろいろと感じたことはあるが、もっともインパクトがあったのはLady Gagaが歌った国家。一瞬で自分の世界に引き込む迫力、存在感。なんだか、涙が出てくる。何でだろう。すごいね!

1/21/2021

佐川中学校に行ってきました

佐川町英語教育推進事業による公開授業研究会。テーマとして、「小中連携と高校・大学を見据えた中学校授業のあり方」が与えられていた。なかなか広い話題だ。

T先生の授業をみて、授業研究ワークショップを実施。Student teacherの活動がとてもよかった。代表の生徒が話し、それについて他の生徒がコメントしたり、質問をしたが、とても積極さが見えた。Good Practiceとして、さらに磨き残していって欲しい優れた実践だった。


今日は内容理解が主たる活動だった。全員を理解させようと、とても丁寧にやっていたし、生徒たちも熱心に取り組んでいたと思う。


ただ、丁寧に、生徒のことを思いやればやるほど、teacher-led readingになってしまうというジレンマも見えた。ブック・クラブ的読みを統合してはどうかと提案をしてみた。


要点は、意味の創り手が誰になるかということだろう。生徒は、教師が創り出した意味を、受け取る側に回るか、自ら意味を創り出す側に回るか。


生徒の読みのチャレンジに賭けてみたい気がする。



1/20/2021

山田高校探究プロジェクト・ブッククラブ 第3回

日時:1月20日(水)17:00

場所:山田高校視聴覚室

本: マーサ・ラッシュ著/長﨑政浩・吉田新一郎訳 (2020) 『退屈な授業をぶっ飛ばせ!: 学びに熱中する教室』新評論 第1、2章

3回目の対面でのブッククラブ。この本の導入部分、第1、2章を読んだ。新しい方法にトライしてみようとする姿勢が少しは生まれつつあるだろうか。

次回は、2月22日(月)17:00から。

ICTで空間を超える。そして、妄想

授業の直前。ほんと直前に、「先生、今日まで自宅待機で、授業に行けません。」とLine メッセージが入る。友人にコロナ感染があって、一定期間待機を命じられているようだ。

取り急ぎ、レジメや資料は送り、課題をやるように伝えたけど、念のために、Zoomで参加するか?と伝えたところ、「やります。」とのこと。


今日は最終プレゼンのグループごとの打ち合わせが中心だった。教室にいる学生と自宅にいる学生が、iPad画面を通して、ディスカッションをした。



ICTを使うことで、空間(場所)を超えられるということが証明された言えるのか。★ もしかすると、こういったことは一般的になるのかもしれない。


妄想のように、いろいろな場面が浮かぶ。


・このiPadの向こうは海外でもいいんだ。

・世界中の若者が一堂に会することが気軽にできるということ。

・これから5Gさらに6Gと情報量が増えてくると、よりバーチュアルな空間が可能になる。いわば、ipadの画面の代わりに、仮想的な学生がこの部屋の机に座るといったこともできる。

・えー、ということは、ヨーロッパの女子学生と日本の男子学生がバーチャルな空間で恋をして、デートもできるってこと!(ちょっと、妄想が行き過ぎ)


iPadを相手に話す二人の学生をみてそのようなことを思った。



★タブレットなどのICT機器の特性として以下の3つがあると言われている。これらが実現されないのであれば、アナログのままで良いと考えられる。


1 超原型(prototype) 試行錯誤ができる。編集・強調も可能。

2 超空間 共有、双方向

3 超時間 リアルタイム、保存


地域教育支援センターの活動が高知工科大学広報誌に掲載されました

 高知工科大学地域教育支援センターの活動が、広報誌 Flying Fish No.79 に掲載されました。こんなことやっています。

「支援から協働が合言葉 学校現場とともにつくる地域教育」

1/19/2021

仕事道具:キーボードにこだわる

基本的に物へのこだわりはない。車はボコボコ、ファッションも時代遅れ。

唯一こだわっているものがキーボード。今、使っているのはHappy Hacking Keyboard Professional HYBRID Type-S。ただ、値段が高い。3万円は超える。1000円くらいで買えるキーボードがいくらでもあることを考える、べらぼうに高い。でも、その価値は計り知れないと思う。




もう安いキーボードには戻れない。長らく東プレのReal Forceを使っていた。こちらも優れたキーボードだ。HHKBのコンパクトさに慣れてしまうと、巨大に感じてくる。他にもいろいろと試した。だがもう、ここ5年くらいはずっとHHKBだ。


何がいいか。一言で言うとキータッチが秀逸。いつまでもキーを打っていられるし、とにかく手に馴染む。キーボードとの一体感のようなものがあるのだ。


説明が難しい。


「脳に閃いたことが、ダイレクトに画面に反映されていく感じ」といえば良いだろうか。


いい仕事道具をもつと、モーチベーションもあがるものだ。

1/18/2021

香美教育コラボレーション会議 (第67回)

日時:1月18日(月)17:00-18:00

場所:  香美市市役所


月1回、1時間限定、議事録なしで実施している香美教育コラボレーション会議。香美市の教育関係者が、所属、肩書きによらず、自由闊達に意見を出し合える「新しいタイプ」の集まりになっている。


今日、話題になったのは以下:

・次年度実施予定のオンラインによるキャリアチャレンジデイ(今年は中止)

・来年度開館予定の新図書館

・大宮小のバカロレア認定と地域一体となった探究教育

・エビデンスーベースの教育実践の必要性

・山田高校の研究発表会

・特別支援学校の地域とのつながりの持ち方

・探究プロジェクトブッククラブ

・高知工科大学CSLによる香美市ICTプロジェクト


本年度の総括、次年度の会議の持ち方も話し合う予定だったが、前半多くの話題が出たことで時間切れとなった。教育長からは、今の形で継続していきたいとの要請があった。


次回までに、以下の項目を参考にして、各自で今後の課題などを考えてきてもらうことになった。

<方向性>

(1) これまでコラボでやってきたことの整理・統合・継承

(2) 参加者の主体的で、自由な討議・意見交換、そこからの学び

(3) 探究、生涯学習の町づくりの取り組みの強化

(4) 学校、地域、保護者を巻き込んだ拡大会議

<考えてくること>

□これまでに達成したこと、学んだこと

▲課題として残されたこと、これからやりたいこと


次回は、2021年2月15日(月)17:00

地域教育支援センター企画会議

本年度第5回目の企画会議。コロナ禍で大きな変更を余儀なくされた今年度の取り組みの振り返りが中心。県教委との実務担当者会の持ち方、また、そこで実施予定のCSLの学生の報告会の内容も検討。

1/17/2021

ライティング:教師は「間違いを直す人」である前に「読者」であれ

ライティング・ワークショップの考え方の一つに「教師は「間違いを直す人」である前に「読者」でいましょう。」★(p.55)というのがある。

日本の英語教育の中でずっと見過ごされてきた考え方だと思う。そして、今後、新しい英語教育の中ではもっとも必要になる考え方ではないかと思う。


これに近い考えがなかったわけでもない。error correctionだけではだめだという考え方はあった。誤りを直すだけでは習得は促進されないという考えもあったし、error corretionでなく、corrective feedbackこそが重要との考え方もあった。しかし、多くの提案は外国語の習得という観点からだった。


いや、それでいいのだけれど、コミュニケーションの手段である言語を学ぶ時には、メッセージの出し手、受け手という明確な意識がないと、その学習は単なる言語という記号の記憶になってしまいかねない。


まずは、「これ、面白いね!」「抜群のアイデア!」といった反応が先。言語面の焦点はその先に。


そうでないと、英語の授業で、書くこと、伝えることの楽しさを実感できることはないのではないだろうか。


ラルフ・フレッチャー&ジョアン・ポータルピ(小坂敦子・吉田新一郎訳) (2007) 『ライティング・ワークショップー「書く」ことが好きになる教え方・学び方』新評論. この10年、この考え方を英語教育に応用する実践研究を仲間とともに進めてきている。

1/16/2021

高校留学のボランティア研修

 AFSという国際交流団体の高知支部のボランティアをしている。高校生の海外留学プログラムの老舗とも言える組織だ。長らく、活動から離れていたが、昨年から復帰することに。ただし、昨年からのコロナ禍により、あらゆる活動が中止。ミーティングなども全てオンラインになった。

今日は、そのLP(Liaison Person)と呼ばれる留学生やホストスクールのサポート役の人の研修会。オンラインで授業(研修)を受ける側の気持ちがよく分かった。私自身は、自分自身にrelevantな内容をとにかく懸命に、深く聞こうとしていた。そうでない時は適当に流していた。やはり、学習者の主体性がキーになる。


歴史のある組織だけあって、留学生のサポートにも優れたノウハウが蓄積しているのだと、あらためて感心した。


特に問題が発生したときのプロセスが参考になった。


Reflection Essay   課題を本人に内省させる。

Plan for Success  どのようすれば良いか具体的アクションを本人に書かせる。

Support Agreement  関係者間で検討し、合意を形成したうえで、実行していく。


生徒は完成したものではなく、成長過程にあるものとしてサポートしようという基本的な考え方に強く共感できた。

1/15/2021

オンライン授業から生まれたこと (5) 提出型スピーキングテスト

今週、Power English は第3回目のSpeaking Testを予定していた。この授業のSpeaking Testは学生同士が ExaminerとExamineeになって行ない、その様子を録画して、後から採点する形式で行ってきた。テストらしくなく、楽しく参加できるとして、人気があった(と勝手に思っている)テストだ。

それが、コロナ感染拡大により新年2週間がオンライン授業になってしまい、実施をどうするか決断に迫られた。延期して後日実施するか、各自が録画をして提出するかのいずれかだ。


学生に尋ねてみることにした。


当初は半々だったが、いろいろとやりとりをして、中身がふに落ちてくるにつれて、変わっていった。


最終的に、録画提出型に圧倒的多数で決まった。一発のテストの方が良いと思っていた者もいたようだが、自分でいろいろと工夫できることが分かって、こちらを選んだようだった。


オンライン化によって、仕方なく変更したのだが、構成や効果、その内容を十分に工夫して、3分間のビデオを作り上げるというのも、悪くないと思った。


我々は、テストというのは、覚えてきて、それを吐き出すことと捉えていないだろうか。評価の方法は一発勝負のテストだけではない。時間をかけて、創り上げたものにも価値があるはずだ。そのプロセスで学び、身につける様々な力も含めてだ。


年始、1回目の授業で、いろいろな作品が集まった。きっと、何人かは遊び心あふれる驚きを仕込んでいるに違いない。見るのが楽しみだ。

1/14/2021

#EじゃなくてもAじゃないか

英語教師としては放っておけないテーマ(かもしれない)。

ラガービールの表記が、LagerであるべきところをLagarにしてしまい、販売中止と廃棄を決めたところ、「そのくらいいいじゃないか!」との声が上がった。フードロスの観点からも問題じゃないかと。最終的に、食品表示法違反の観点からも確認を行い、発売中止を撤回して、再度、販売することを決定したとのこと。

https://www.bcnretail.com/market/detail/20210113_208313.html 

 サッポロビールのリリースは「その後、本商品の取扱いを心配される声や、発売を切望する声など多数のご意見が寄せられ、両社にて慎重に検討を重ねた結果、お客様のご意見を真摯に受け止め、発売中止の決定を取り消すことといたしました」と実に大真面目。

#EじゃなくてもAじゃないか」というhashtagまで登場するくらい話題になったらしい。なかなか洒落が効いている!

日本もこのくらいのゆとりがあれば、息苦しくなく暮らせるのかもしれない。


1/13/2021

Power Englishでの教科書のラウンド制

学部1年生後期のAdvanced科目 Power Englishでは「ラウンド制」★を採用している。この授業では、全体を3ラウンドに分けている。

Round 1     Flipped Classroom(反転授業)で、1回(90分)で本文を使い倒す。反転なので、本文の内容理解などは事前に Preparatory sheetを使ってやってくる。授業中は、リテリングやディスカッションを中心とした活動。これを10レッスンやる。


Round 2    本文を2分または45秒で再話(Retelling)あるいは要約(summarize)して伝える活動。10レッスン全部を1回でやる。レッスンはその場で指定される。これを3回。


Round 3    教科書の本文に関連のあるテーマでより深いディスカッションをする。


今日はその1回目。Lesson 1 はEUで使えるフリーチケット Eurail Passがテーマ。We can also see the EU  working together.が結びの文。




そこで、EUの理念や仕組みを簡単に説明したあと、Will EU be successful?をテーマにしてグループ討議。討議のあと、各グループからreportしてもらい、全体で共有。


前向きな肯定派の意見もあったが、UKが分離するなど、足並みはそろいがたく、なかなか successとはいかないのではないかという意見が多かったように思う。それであっても、この遠大な実験を成功に導いてほしいとする希望(Hope)を語るグループが複数あった。


これまでよりも、難しいテーマでのディスカッションだったけれど、トライして自分の意見を述べようとする姿勢には目を見張った。大きな成長だ。ラウンド制で、英語でのディスカッションに慣れてきたこともあるだろうが、お互いの意見を言い合える、そして、尊重しあえる、良い learning community が生まれていることも重要な要因だと思う。



★スパイラルに、漆塗り的に教科書を反復的に何度も活用するアプローチ  金谷他(2017)『5ラウンドシステムの英語授業』大修館書店

1/12/2021

授業参観の記録はiPadとApple Pencilで:でも、テクノロジーは答えではない

 年間かなりの数の授業を見るが、iPadとApple Pencilで記録を取り始めてから5年になる。使用しているアプリは GoodNotes。

Goodnotesに記録した様子


授業参観の記録をデジタル化することによるメリットは次のようなものだ。


1 目の前で起きていることの構造化がその場でできる。

観察した記録を、その場で並べ替えたり、構造化したりすることが簡単にできる。そうすることで、授業の強みや課題をより的確に見出すことができる。


2 マルチメディアによる記録ができる。

気になるシーンがあったら、すぐにカメラで記録し、その場に貼り付けることができる。板書、机の配列、児童生徒の動きなど。


3 長期的、継続的な分析(記録)が可能になる。


5年分の授業観察の記録

私のiPadには5年分の記録が保存されていて、いつでも見ることができる。2年前、3年前に訪問した記録を、その場で見ることができるのだ。ある学校の指導や教員の成長の記録(カルテ)としての役割を果たすことになる。分厚バインダーに保存するのとは訳が違う。ICTで時間と場所を超越できるのだ。



授業参加の記録以外にも、講義で使用するハンドアウト、会議で使用するレジメなど、この5年でデジタルへの置き換えが進めてきている。継続して使ってみることで、初めてその価値が明らかになると思う。もちろん、価値がないと思ったら自然に使わなくなってしまうものだけど。


続けてみて思うことは、単にデジタルに置き換えるのであれば、あまり意味がないということだ。紙とペンで用が足りることを、iPadに置き換えても意味はない。「テクノロジーが答えであると安易に考えるべきではない」(ラッシュ『退屈な授業をぶっとばせ』p.52)のだ。


デジタルゆえのメリットが見出せるかどうかだ。





1/11/2021

シュワルツェネッガーのメッセージ


共和党員でもあり、元カリフォルニア州知事のアーノルド・シュワルツェネッガーさんが、Twitterでビデオを公開した。トランプ支持者の米議会襲撃を受けてのスピーチだ。アメリカ移住する前、オーストリアでナチスドイツに苦しめられた家族のことを初めて公の場で語るなど、心からのメッセージが込められているように感じられた。先日、ペンス副大統領のスピーチ:アメリカという国の底力 にも書いたが、やはりこの国の真の強さを見た思いがした。

<参考>
English Evening Standard.

1/10/2021

何がやる気・動機を引き出すか?

Global Leadershipの授業(経済・マネジメント学群3、4年)のオープニングの活動は、Communication & Leadership skills Practice。毎回、学生代表がCommunication & Leadership に関するテーマを選んできて、Discussionをリードしていく。ただし、履修者は3回づつリーダーを務めたこともあり、また、「先生がやって!どうやるか参考にしたい。」との声をうけて、今週からやることにした。

今回のテーマは、Motivating people。リーダーとして人を動機づけるには何が必要か、考えてもらうことが目的。その中で、各自5つ人を動機づけるもの、動機づける要因を考えて発表してもらった。その結果:


Student A

1  Skills achievement

2  reward

3  goal or vision

4  personal dream

5  members of the group


Student B

1  Reward

2  People

3  Places or environments

4  curiosity

5  person


Student C

1  experiences

2  reward

3  environment

4  people

5  regrets


メモがきちんとできていなくて、曖昧なものもあるが、どれもなかなかいい。


私から示した例は以下。



これは、Competent Leadership - A Practical Guide to Becoming a Better Leader, 2005, Toastmaster International . をもとに作成。


今日は、活動後に非常に深い考察や振り返りが見られた。共感できる話題であり、実感としてrelevanceを見いだせた話題であったのだろうと思う。



*今年は、活動の最後に母語(日本語)で振り返り(debriefing)をさせている。母語を使っての振り返りについては、また年度末に報告したい。



1/09/2021

高校生の産業教育研究発表会に参加

 今日(2020/1/9)は、高知県教委と共催している高等学校産業教育生徒研究発表会だった(いつもは高知工科大学永国寺キャンパスだけど、今年はコロナの影響でカルポート)。優秀な研究発表を顕彰することで(高知工科大学長賞、地域連携長賞、地域教育支援センター長賞)、高知県の産業教育の振興に一役買いたいというのが趣旨。[結果については、高知工科大学HP参照]


今日の発表で、気付いたことを整理しておきたい。


コロナ禍の影響を受け、十分に時間を割けなかったと思われる発表が数多くあったことは、意欲あふれる高校生諸君にとっては、無念であったと思われる。しかし、そのような中でも、しっかりとしたリサーチを行い、素晴らしい発表を、立派に組み立て、披露した学校があったことは、称賛しておきたい。生徒諸君は言うに及ばず、情熱をもって指導にあたった先生方にもである。


発表は、全体を3つのタイプに分けることができると思った。


タイプ1 「これやりました」「これつくりました」という事実を伝えているもの


タイプ2 タイプ1に加えて、そのプロセスや考察を含めて、論理的かつ効果的に組み立てることができているもの


タイプ3 タイプ2に加えて、驚きや情熱、そして、(高校生らしい)自分自身のボイスや発見があるもの


各学校には、タイプ3を目指して、生徒たちがより深い探究ができるよう、サポートしていってほしいものだ。


また、今後の指導に当たって、プレゼンのあり方(伝え方、コミュニケーション力を育てる手立て)を研究してもらいたいと思う。


日本の学校教育は(英語科の我々を除いてというと叱られるだろうけど)、コミュニケーションということにあまり真剣に取り組んでこなかったと思う。さすが、「映画上映会的」プレゼンはずいぶん減った。今だにプレゼン中に部屋のライトを消すケースはある(プレゼン会場はライトオンは今の常識)。今日は、会場全体は薄暗くしていたが、発表者にはスポットを当てていた。これはよし。しかし、発表者の一人は、PCの前に座ってその操作だけ担当の生徒もいた。リモコンを使うべきだ。そして、操作役の生徒もコミュニケーション力を育むチャンスをもつべきだ(役割分担と言えば聞こえは良いが。。)。Windowsが登場したのが1995年。プレゼンアプリやそれを使うスキルもせいぜい25年程度の歴史しかない。まだまだ発展途上だ。猛烈な数の実践や研究が積み上がりつつある。


伝え方、コミュニケーション力を育てる手立てについて、この機会に真剣に研究してほしい。


1/08/2021

ペンス副大統領のスピーチ:アメリカという国の底力

 トランプが支持者の議事堂への行進を煽って、支持者たちの議事堂への不法侵入が大きく報じられた。まさか、アメリカのような法治国家でこのようなことが起こるとは。死者も出たようだ。あまりにひどい。(「「暗黒の日だ」ペンス副大統領、議事堂乱入のトランプ支持者たちを強く非難。「暴力は決して勝利しない」

これに対して、トランプ政権の閣僚も立て続けに辞意を表明しているらしい。事態が収拾後、議会は再開、そこでのペンス副大統領のスピーチがすばらしかった。



”Let’s get back to work.”で締めるこのスピーチ、世界中から嘲笑される危機に瀕していた国を、最後の最後に守り、アメリカという国の底力を示してくれたような気がした。


1/07/2021

スポーツ選手とTatoo

プロボクサーの井岡一翔のタトゥー問題が話題になった。日本人には批判的な意見が多だろうけど、一部擁護派もいたようである。「井岡一翔がタトゥーを入れるべきではなかった理由がある」


この件で思い出すのが、現在イタリア・ユベントス所属のサッカー選手クリスチアーナ・ロナウドだ。「C・ロナウドがタトゥーを入れない“素敵な理由」にあるとおり、定期的に献血をしている彼は、献血をできなくなるという理由でタトゥーを拒絶しているとのことだ。(日本でも、感染症のリスクからタトゥーを入れた六ヶ月間は献血をお断りしているとのこと[日本赤十字社])。


ただ、この行為に大して、売名行為ではないかと批判も出たようだ。よくある話だ。


『動機が不純。単に自らの名誉と影響力を拡大したいだけ。言ってしまえば、ショーにすぎない』という批判だ。


この批判に対して彼は、『もし、他人を助けることがショーだと言うなら、僕は永遠にこのショーを止めるつもりはない』と語ったらしい( 慈善事業に批判的な声 C・ロナウドの返答に「自然と涙が…」 )。


生き方は人それぞれだと思う。そこに異存はない。タトゥーが、その人の生き様として、不可欠なアイデンティティーというのであれば、それは止めはしない。自分はどんな生き方を選ぶかということだろう。


それでも、僕は冒頭の「井岡一翔がタトゥーを入れるべきではなかった理由がある」に強く共感を覚える。一見、暴力的に見えるボクシングというスポーツの本質的な力をよく伝えてくれていると思う。





1/06/2021

Covid19騒動ーPCR検査受けました

12月31日夕刻に発熱。深夜には38.7。1月1日には熱が下がるが、やや倦怠感と咳。これは来たと思った!職場やあちらこちらに連絡を入れたり、変更したり、お詫びをしたり、そんな姿がすぐに浮かんだ。

その後、数日同じような状態が続く。ずっと、横になってヘタヘタしていた。でも、少しづつ倦怠感はなくなり、食欲もあった。味覚・嗅覚の衰えもなし。やはり違うかもしれないと安堵。


しかし、4日夜、咳が止まらなくなる。これはやばい!5日に意を決して、病院へ。


検温、血圧、採血、CTの後に抗体検査。30分後、診察室に呼ばれる。抗体検査は陰性。ここで一安心も、CTで肺に肺炎のようなものが見られるため、念のため PCR検査をするとのこと。やったことは、抗体検査と同じ。鼻に棒を突っ込むやつ。そして、今日、その結果の連絡あり。


「陰性」。


病院のスタッフの皆さんの姿勢がありがたかった。本当に大変な日々を過ごされているだろうと思う。感謝とエールを送りたい。


まさか、自分自身にこんなことが起こるなんて!


年齢の比較的近い羽田参議院議員の逝去があったばかりなので、大袈裟ではなく、死の恐怖が現実のものとして襲いかかった。しかし、正直言って、それよりも、罹患することによる心理的、精神的プレッシャーの方が強く感じていた気がする。誰でもかかってしまうと思ってはいても、「職場で一人目の頃な患者だぞ。」「いいかげんな対策しかしてなかったのだろう。」などと影で言われるのではないかと。

1/05/2021

新年、しばらくオンライン授業に戻る

 Covid19感染の再拡大を受けて、新年度の二週間ほど(1月15日まで)授業はオンラインに戻る。帰省する学生も多く、年明けの密集を回避するためでもある。

第3クオーターから、学部1年生はすべて対面形式。2年以上は対面とオンラインの組み合わせで実施。12月の第4クオーターから全面対面授業に移行したばかりだった。

4月当初のような混乱はない。学生諸君も慣れた。学生がリードするディスカッションセッションでも、オンラインと対面とどちらが良いかと言うテーマがあったが、意外にもほぼ半数づつという結果だった。

僕はハイブリッド推進派だ。一方通行の講義形式のようなものは、世界中どこからでもオンラインで授業できるようにすれば、世界の名だたる名門大学の講義だって受けられる。しかし、お互いの意見を戦わせ、磨きあっていくには、対面形式の授業でないと難しい。オンラインでできないことはないが、どうしても物足りなさが残る(この辺はより具体的に明らかにすべきだろう)。

どちらにもメリット、デメリットがあるので、今年度末にはそのあたりをしっかりと振り返っておきたい。

1/01/2021

Quotes of the Month: Jan. 2021

"Stories don't just appear out of nowhere. They need a ball that starts to roll."

 -Lois Lowry

2021 新年のご挨拶