1/12/2021

授業参観の記録はiPadとApple Pencilで:でも、テクノロジーは答えではない

 年間かなりの数の授業を見るが、iPadとApple Pencilで記録を取り始めてから5年になる。使用しているアプリは GoodNotes。

Goodnotesに記録した様子


授業参観の記録をデジタル化することによるメリットは次のようなものだ。


1 目の前で起きていることの構造化がその場でできる。

観察した記録を、その場で並べ替えたり、構造化したりすることが簡単にできる。そうすることで、授業の強みや課題をより的確に見出すことができる。


2 マルチメディアによる記録ができる。

気になるシーンがあったら、すぐにカメラで記録し、その場に貼り付けることができる。板書、机の配列、児童生徒の動きなど。


3 長期的、継続的な分析(記録)が可能になる。


5年分の授業観察の記録

私のiPadには5年分の記録が保存されていて、いつでも見ることができる。2年前、3年前に訪問した記録を、その場で見ることができるのだ。ある学校の指導や教員の成長の記録(カルテ)としての役割を果たすことになる。分厚バインダーに保存するのとは訳が違う。ICTで時間と場所を超越できるのだ。



授業参加の記録以外にも、講義で使用するハンドアウト、会議で使用するレジメなど、この5年でデジタルへの置き換えが進めてきている。継続して使ってみることで、初めてその価値が明らかになると思う。もちろん、価値がないと思ったら自然に使わなくなってしまうものだけど。


続けてみて思うことは、単にデジタルに置き換えるのであれば、あまり意味がないということだ。紙とペンで用が足りることを、iPadに置き換えても意味はない。「テクノロジーが答えであると安易に考えるべきではない」(ラッシュ『退屈な授業をぶっとばせ』p.52)のだ。


デジタルゆえのメリットが見出せるかどうかだ。





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