1/13/2021

Power Englishでの教科書のラウンド制

学部1年生後期のAdvanced科目 Power Englishでは「ラウンド制」★を採用している。この授業では、全体を3ラウンドに分けている。

Round 1     Flipped Classroom(反転授業)で、1回(90分)で本文を使い倒す。反転なので、本文の内容理解などは事前に Preparatory sheetを使ってやってくる。授業中は、リテリングやディスカッションを中心とした活動。これを10レッスンやる。


Round 2    本文を2分または45秒で再話(Retelling)あるいは要約(summarize)して伝える活動。10レッスン全部を1回でやる。レッスンはその場で指定される。これを3回。


Round 3    教科書の本文に関連のあるテーマでより深いディスカッションをする。


今日はその1回目。Lesson 1 はEUで使えるフリーチケット Eurail Passがテーマ。We can also see the EU  working together.が結びの文。




そこで、EUの理念や仕組みを簡単に説明したあと、Will EU be successful?をテーマにしてグループ討議。討議のあと、各グループからreportしてもらい、全体で共有。


前向きな肯定派の意見もあったが、UKが分離するなど、足並みはそろいがたく、なかなか successとはいかないのではないかという意見が多かったように思う。それであっても、この遠大な実験を成功に導いてほしいとする希望(Hope)を語るグループが複数あった。


これまでよりも、難しいテーマでのディスカッションだったけれど、トライして自分の意見を述べようとする姿勢には目を見張った。大きな成長だ。ラウンド制で、英語でのディスカッションに慣れてきたこともあるだろうが、お互いの意見を言い合える、そして、尊重しあえる、良い learning community が生まれていることも重要な要因だと思う。



★スパイラルに、漆塗り的に教科書を反復的に何度も活用するアプローチ  金谷他(2017)『5ラウンドシステムの英語授業』大修館書店

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