1/24/2009

第4回英語ディベート研究プロジェクト(報告)


 本日、高知南高校で第4回の英語ディベート研究会が行われました。
1 事例研究
 澤田先生(南高校)に高知南高校で実践されている内容について発表していただきました。南高校はSELHiの指定校でもあり、様々な取り組みをされている学校ですが、国際教養科だけの取り組みにとどまらず、普通科、国際科学科にも広げていこうという先進的な学校です。ディベート指導も全科で行われており、それぞれの成果と課題を聞くことができました。成果として3つあげられています。
(成果1)生徒が自主的に課題に取り組むようになったこと
(成果2)自分の英語で自分の言いたいことをかなり自由に表現できるようになったこと
(成果3)最後のDiscussion、Presentaionには準備期間がほとんどないにもかかわらず、嬉々として取り組んでいた。
生徒の感想を見ても、「大変だったがやってよかった」、「嫌いだったけど、楽しくできた」や「自分の意見が言えるようになった」など難しく感じながらも達成感を得ていることがうかがえます。また、チームで行うことによってそれぞれの役割があるわけで、責任が生まれるわけですが感想の中に責任感についても述べられていました。このようにディベートというのは、個々の英語力向上だけではなく人間成長も育成するのだとあらためて感じました。
成果の中でも特に注目したのは(成果3)です。ディベート指導を先に行った結果、ディスカッションやスピーチをスムースに行えたというのです。スピーチにおいては通常、述べたい内容を日本語で作成 → 英語に訳す → 暗記 となるでしょうし、ディスカッションにおいては結論もなくひたすら話さなければならないので、非常に難しいと思いますがなぜでしょう。非常に興味深い成果です。課題については論理的思考力の育成、他教科との融合、フォーマットの工夫があげられました。
 
2 輪読
 樫尾先生(岡豊高校)がCHAPTER5の内容をリポートしてくれました。この章ではディベートフォーマットについて述べられています。ディベートの種類によってそれぞれ独特なフォーマットがありました。

3 全国大会レポート
 今年度県下ディベート大会優勝監督の有澤先生(高知西高校)に、昨年12月20日、21日(岐阜県)で開催された全国大会の模様を報告していただきました。
 映像の中には、出場選手たちの緊張しながらも奮闘している姿、試合を終えて疲れ切った様子が写っていました。生徒の感想には共通して全国のレベルの高さを実感したことが書かれていましたが、チームで汗を流したことのすばらしさや英語に対する新たな目標も書かれており、充実した経験をしたことがうかがえます。有澤先生も指導者として、全国のレベルの高さについて述べられ、いっそうの英語運用力育成と綿密な準備を課題として述べられました。有澤先生、お疲れさまでした。

四国大会については時間切れで次回に持ち越しとなりました。

次回は2月14日(土) 15:00~17:00 高知西高校の予定です。

以上報告でした。

1/22/2009

Good Collaboration



1月16日に高知県ALT中間期研修でワークショップをしました。柱の一つがPlan and Work in Team.その中で、教員のcollaborationについて考えてもらいました。その時に、見てもらったビデオです。この学校では、週に1回教員のミーティングをもっているという設定で、その様子を紹介したものです。15分間のミーティングは、1)celebration(お互いをポジティブに評価しあう)2)data analysis(生徒に関するするデータを紹介し議論する)3)peer mentoring(教員同士のメンターリング)と続き、最後に、4)group hug / bonding timeで締めくくっています。

今、学校は猛烈に忙しくなっています。厳しい管理にもさらされ、息つく暇もないと聞きます。そんな中で、「校内でのんびりこんな会をやってられるか!」とお叱りうけそうです。しかし、しかし、です。このような時だからこそ、このようなミーティングが必要なんじゃないかと思います。このようなサポーティブな環境があって、同僚性が生まれて初めて、学校の抱える課題、先生の抱える課題の解決がfacilitateされるんじゃないかと。

このような学校を、このような教科会をつくりませんか!

1/21/2009

Kochi英語【No.107(2009.1.20)】小学校英語メールマガジンのご紹介

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2009.8.21は四国大会(高知大会)です。
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    Tue, Jan 20, 2009-Kochi英語Connection!

    英語教育の広場 -Kochi 英語 No.107-
 
   blog: http://kochi-e-project.blogspot.com/

   こんまいニッポンにあだたぬ若いしをつくろうやいか!

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---Today's Maxim---

"Education is the kindling of a flame,
not the filling of a vessel." by Socrates

「教育とは、炎を燃え上がらせることであって、
           入れ物を満たすことではない」 ソクラテス

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---Table of contents---

(1)英語ディベート研究プロジェクト
(2)小学校英語メールマガジン

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         英語ディベート研究プロジェクト

        (巡業第1回) 高知南中高校

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 英語ディベート研究プロジェクト会は、今回から毎回会場を
変えながら、高知市内の学校を巡業して回ります。巡業第1
回は、高知中南高校です。南中高の先生方には、会場を使
わせていただき、本当にありがとうございます。ぜひ、御校での
今回の会にお気軽にご参加下さい。
 なお、2月14日(土)、3月14日(土)、それ以降の会場を
探していますので、ご協力お願いいたします。

             記

日時:1月24日(土)15:00-17:00
場所:高知南中高校
内容:輪読、全国大会レポート、四国大会役割、教材案等

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   成美堂「小学校英語メールマガジン」のご紹介

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成美堂の井上さん(2003年秋季大会講演講師)から「小学
校英語メールマガジン」の紹介がありましたので、転送で皆様に
ご紹介いたします。ご一読下さい。なお、今後、配信を希望され
る場合は、個人で下記にてお申し込み下さい。


※本メールマガジンは、「成美堂・小学校英語メールマガジン」
購読のご登録をいただいた方、成美堂へのお問い合わせ等を
いただいた方にお送りしています。お申し込み、購読中止、配信
先メールアドレス等のご変更は、以下のページからお願いいたし
ます。
http://blue.tricorn.net/seibido/j.x?v=625&u=1328

Obama's Inauguration: "New Era of Responsibility"



良い意味で期待を裏切られた就任演説だった。"Change has come to America."や"Yes, we can."というフレーズで聴衆を熱狂させてきたこれまでのスピーチと異なって、抑えて、誠実に、謙虚に、現実を踏まえて、それでも、秘めたる情熱を語っていたと思う。読み返すうちに、繰り返す聞くうちに価値が分かってくる、そのような奥深さのあるスピーチだったと思える。やはり、キング牧師のスピーチの影響は随所に見られた。Kennedy,Rooseveltの就任演説の思想も織り込まれている。彼の就任演説は、"Starting today, we must pick ourselves up, dust ourselves off, and begin again the work of remaking America."という言葉に象徴されているように、新しいアメリカを、(そして、それは建国の精神に戻ることでもある。"For the Wrold has changed, and we must change with it."とも言っている。)、共につくっていこうという、仲間たちへの呼びかけだったように思う。

"What is required of us now is a new era of responsibility.-a recognition , on the part of every American, that we have duties to ourselves, our nation, and the world, duties that we do not grudgingly accept but rather seize gladly, firm in the knowledge that there is nothing so satisfying to the spirit, so defining of our character, than giving our all to a difficult task. This is the price and the promise of citizenship."

1/19/2009

Obama大統領誕生直前



 このビデオは就任数日前に収録されたものです。Organizing for Americaというタイトルで、就任に当たっての国民へのメッセージを伝える短いビデオクリップです。短い中にも彼の知性を感じさせますね。『オバマ演説集』(朝日出版)が空前の売り上げを記録しているとの記事が今朝の朝刊に出ていました。シカゴでの勝利演説まで注釈付きで掲載されていて、「生声」のCDまで添付されています。「ケネディを超える感動。歴史はこの演説でつくられた!」ということばが表紙に踊っています。

 もう、今回の「オバマ現象」は、一国の大統領の就任に止まらない影響を全世界の持ち始めています。歴史的出来事になった。Inaugural Address(就任演説)が楽しみです。過去のアメリカ大統領の就任演説は、歴史にも、記憶にも残ったものがたくさんあります。ケネディのinaugural addressは"And so, my fellow Americans: ask not what your country can do for you -- ask what you can do for your country."のフレーズで有名ですよね。

オバマ新大統領の就任演説は、日本時間21日未明の予定。全世界が固唾をのんで彼の演説をまっている。

1/18/2009

「知の劣化現象」―茂木健一郎氏の本から



茂木さんの『脳を活かす勉強法』(PHP)を読みました。最新の脳科学を踏まえ、茂木さん自身の体験にもとづいて、茂木流勉強の極意を紹介する本です。読みやすい本なのであっという間に読めます。学ぶことの「喜びを強化」する回路をつくることがポイントなど、茂木さんの主張は全面的に納得できるものでした。自らの自己開発の指針として、おおいに活用できそうです。一方で、理屈は分かっても、学校教育や子育てにすぐさま応用するのは難しさもあるとも思えた。しかし、ヒントはたくさん隠されているように感じました。

本書を読んでいて、考えこんでしまった一節があります。「日本は諸外国に比べると、社会全体で「知の劣化現象」が起こっているような気がしてなりません。」(p.184)という部分です。このことに関して、本居宣長のもとに集まった近江商人たちの言葉が紹介されています。

「先生、私たちはいっぱいお金も稼いで、ありとあらゆる道楽をしつくしましたけど、『源氏物語』などの講義を先生から受けてみましたら、学問ほどの快楽はこの世にないということがよく分かりました。」(p.186)

私たちは、今一度、「学ぶことの意義」を立て直さなければならない。特に、わが高知県にとっては喫緊の課題だと強く思います。全国学力テストの点数をそこそこ上げることにのみ、囚われているどころではないかもしれません。

1/16/2009

高知工科大と高校教育との連携:産業教育生徒発表会がキャンパスで



1月16日(金)、高知工科大で、高等学校産業教育生徒発表会(県教委高等学校課主催、産業教育振興会後援)が開催されました。本学で開催されるのは初めてで、Bluebird事業(高知県の学校教育との連携事業)の一環として実施されました。高等学校の産業教育関係学科で開設されている「課題研究」の授業の成果を、県内各高等学校の代表が発表しました。工夫あり、高校生らしい考察あり、涙あり、笑いあり、感動ありのすばらしい発表が続き、「高校生やるな!」と思わせてくれました。今回創設した「高知工科大学長賞」の第1回の受賞校は、高知東工業高校機械科(「みんなに教えたい ~南海地震を迎え撃つ~」)。おめでとうございました。

1/13/2009

Kochi英語No.106(2009.1.13)

Tue, Jan 13, 2009-Kochi英語Connection!
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こんまいニッポンにあだたぬ若いしをつくろうやいか!
2009.8.21は四国大会(高知大会)です。
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英語教育の広場 -Kochi 英語 No.106-
 blog: http://kochi-e-project.blogspot.com/

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-Today's Maxim-

"Education is what remains after one has
forgotten what one has learned in school."
by Albert Einstein

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-A Table of Contents-
(1) 第4回英語ディベート研究プロジェクト会(高知)
(2) フィンランドの子育て・教育を語る講演会(高知)

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 第4回英語ディベート研究プロジェクト会(高知)

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第4回の英語ディベート研究プロジェクトの会を下記
のように開催します。多くの先生方にアイデア・レポート
を持ち寄っていただき、ワイワイガヤガヤと学習と企画を
進めることができればと考えています。皆様の参加、お
待ちしております。高知西高校の全国大会レポート、
樫尾先生のジャッジレポートも予定しています。お楽し
みに!レポーターの先生方、よろしくお願いします。

              記

日時: 1月24日(土)15:00~17:00
場所: 高知南中高校
内容:
・事例研究: 高知南中高校の事例(澤田先生)
・輪読: 第5・6章(樫尾先生、越野先生)
・ビデオ研究: 第8回高知県英語ディベート大会決勝戦
・教材研究: 初心者用指導教材の検討
・全国大会報告: 有澤先生、国則先生、樫尾先生
・四国大会: 第2分科会コーディネータ、役割

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  フィンランドの子育て・教育を語る講演会(高知)

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 講師として、駐日フィンランド大使館のキマネン参事官
と新井淑子さんご夫妻をお迎えします。子育てや教育に
関心のある方ならばどなたでもご参加いただけます。
  
               記

日 時: 平成21年1月25日(日) 13:30~16:00
場 所: 高知会館 白鳳の間 (高知市本町5-6-42)
定 員: 150名
参加料: 無料
主 催: 高知県海外教育事情研究会
共 催: 高知県教育センター
申 込: 高知県教育センター井上祐子までFAX・又は
メールで氏名・連絡先をご記入の上、お申し込み
下さい。
FAX 088-866-0074
メール yuuko_inoue@ken2.pref.kochi.lg.jp 

締 切: 平成21年1月15日(木)

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高知県教育委員会事務局高等学校課
指導主事 山田 憲昭 YAMADA Noriaki
TEL 088-821-4850 FAX 088-821-4547
noriaki_yamada@ken3.pref.kochi.lg.jp
noriaki_yamada@kt5.kochinet.ed.jp
noriaki_yamadajp@yahoo.co.jp

高知県教育委員会事務局高等学校課:
 http://www.kochinet.ed.jp/koukou/
高知英語Connection:
http://kochi-e-project.blogspot.com/
Kochi Toastmaster Club:
http://kochitoastmasters.blogspot.com/

1/11/2009

第9回授業研究会(報告)

 年明け最初の研究会が本日、付属中学校で行われました。今日は発表者2人の先生方に授業構想案について報告していただき協議しました。
 中学校の実践発表者の橋尾先生は書く力を育成することをテーマとしてパラグラフ・ライティングの指導に焦点をあて、これまで実践されてきた中で得られた成果と課題をもとに文のつながりと文法の定着をねらいとした活動を行っていきます。生徒が実際に書いた英文を見ながら気づいたことを小グループで出しあいましたが、橋尾先生が実践された成果とこれから研究していくうえでの手がかりが明確に現れていました。構想案の中で焦点となったのは最終目標と活動についてです。中学校3年次が終わるまでに何語のまとまった文を書ければいいかの明確化と生徒への提示、これから活動を行っていくうえで目標の共有はとても大切ですね。活動についてはスピーチではなく書く活動を行ったほうがいいとの意見が出されました。なるほど。テーマがパラグラフ・ライティングの指導によって表現力を高めるということでやはり書くことで成果を見るのが自然ということですね。橋尾先生によると、生徒の書く意欲が活動当初と比べるととても高くなっているとのことで、今後ますます生徒が変わっていく可能性を感じました。
 高校の実践発表者の横山先生は基礎力の定着をコミュニケーション能力の育成につなげていくための授業デザインについて研究されます。横山先生は学習ストラテジーに焦点をあてた指導を行うことによって生徒の基礎力の定着と学習の自立化を目指されています。前回の研究会で出された意見をもとに自己の授業を分析されて、目標の確認と授業構想を考えられています。先生の意志としてあげられたのが、繰り返しによる基礎力の定着、生徒との目標の共有、様々な音読指導と内容理解のためのアプローチでしたが、中でも内容理解をするためのアプローチについて議論となり、さまざまな意見が出されました。そもそも何をもって内容理解とするのか、どこまでできれば内容が理解できたとするのかが難しく、人それぞれによって異なるのでどれが明確なアプローチだとはいえないのではないかと言うことと一字一句全部を理解させる必要がないというのが共通した意見でした。非常に奥の深い議論でした。授業の行い方については、今後も今までの流れを継続しながら異なるアプローチを模索していくことになりました。
次回の研究会は日程調整のため後日お知らせします。

*本日は議論に入り込んでいたため、研究会の様子の撮影を忘れてしまいました。

1/01/2009

今月のことば 1月


A discovery is said to be an accident meeting a prepared mind.

- Albert Szent-Gyorgyi (1893 - 1986)

今年もよろしくお願いします。