1/11/2009

第9回授業研究会(報告)

 年明け最初の研究会が本日、付属中学校で行われました。今日は発表者2人の先生方に授業構想案について報告していただき協議しました。
 中学校の実践発表者の橋尾先生は書く力を育成することをテーマとしてパラグラフ・ライティングの指導に焦点をあて、これまで実践されてきた中で得られた成果と課題をもとに文のつながりと文法の定着をねらいとした活動を行っていきます。生徒が実際に書いた英文を見ながら気づいたことを小グループで出しあいましたが、橋尾先生が実践された成果とこれから研究していくうえでの手がかりが明確に現れていました。構想案の中で焦点となったのは最終目標と活動についてです。中学校3年次が終わるまでに何語のまとまった文を書ければいいかの明確化と生徒への提示、これから活動を行っていくうえで目標の共有はとても大切ですね。活動についてはスピーチではなく書く活動を行ったほうがいいとの意見が出されました。なるほど。テーマがパラグラフ・ライティングの指導によって表現力を高めるということでやはり書くことで成果を見るのが自然ということですね。橋尾先生によると、生徒の書く意欲が活動当初と比べるととても高くなっているとのことで、今後ますます生徒が変わっていく可能性を感じました。
 高校の実践発表者の横山先生は基礎力の定着をコミュニケーション能力の育成につなげていくための授業デザインについて研究されます。横山先生は学習ストラテジーに焦点をあてた指導を行うことによって生徒の基礎力の定着と学習の自立化を目指されています。前回の研究会で出された意見をもとに自己の授業を分析されて、目標の確認と授業構想を考えられています。先生の意志としてあげられたのが、繰り返しによる基礎力の定着、生徒との目標の共有、様々な音読指導と内容理解のためのアプローチでしたが、中でも内容理解をするためのアプローチについて議論となり、さまざまな意見が出されました。そもそも何をもって内容理解とするのか、どこまでできれば内容が理解できたとするのかが難しく、人それぞれによって異なるのでどれが明確なアプローチだとはいえないのではないかと言うことと一字一句全部を理解させる必要がないというのが共通した意見でした。非常に奥の深い議論でした。授業の行い方については、今後も今までの流れを継続しながら異なるアプローチを模索していくことになりました。
次回の研究会は日程調整のため後日お知らせします。

*本日は議論に入り込んでいたため、研究会の様子の撮影を忘れてしまいました。

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