12/01/2008

授業研究ワークショップ-校内研修として行う協働授業研究の開発



5年間のアクション・リサーチを通じて、それぞれの職場を拠点として行う、協働による授業研究の必要性を実感している。現職教員のProfessional Developmentの重要性は認識され始めてしばらく経つが(Jack Richards & Thomas Farrell (2005) Professional Development for Language Teachers, Cambridge University Press.他)、まだ、具体的な方法が確立されているとは言い難い。その方法の開発研究の一環として、高知南高校の有志の協力を得て、ワークショップを実施した。

授業者は、同校前中佳奈教諭。11月19日に公開した、研究授業が対象。まず、全員でビデオを視聴。その際、記録用ワークシートにメモをとる。その後、各自で気づいたことを、付箋紙に転記。この段階で、各人の授業に対する省察が行われる。その後、facilitator(長崎)の進行により、付箋紙を貼って生きながら、授業の良かったところ、改善点などをイメージマップのように展開していく。単に、意見を出し合うだけでなく、その背景にある教室や生徒の状況、授業者の考えなどを共有しながら進めた。最後に、授業者に今日のディスカッションをまとめてるという「宿題」を出して終了。

前中先生のリフレクション

実施した結果は、現在参加してくださった先生方の意見を含めて、集約中だ。うえに掲載した授業者本人の振り返りには、「自分ひとりで授業の振り返りをしても、これほど具体的には出てこないだろう。」「今までこれほどのことを考え、意識したことがなかった。」「『授業を見てもらっているという安心感』だ」とある。校内で行う協働による授業研究の可能性を感じさせてくれる。

No comments: