11/16/2009

第2回GOIKEN(語彙研究会)(報告)


 四国英語教育研究大会が終わってからの新研究が先月からスタート。その名はGOIKEN(語彙研究会)。高知県の中学生が、3年間で習得する語彙数や語彙指導全般に焦点をあてた研究を行います。2回目のGOIKENが14日(土)、高知大附属中学校で行われました。
さて今回の研究会の内容は:
 1)輪読(英語語彙の指導マニュアル第1章、2章)
 2)ディスカッション(JACET8000の上位2000語とPlus250語について)      3)次回までにやってくる内容の確認
 (1)輪読
 輪読は1章については、各セクションごとに読んだ内容を資料に基づいてリポートしました。
この章では、語彙のとらえ方や英語母語話者の語彙サイズ、語彙指導のために必要なことについて述べられています。重要なポイントは、英語母語話者が膨大な語彙数を持っているにもかかわらず、話すのに用いられている語彙は限定的なものということです。具体的には会話の80%以上は最高頻度の500語、約90%は1000語でカバーできるということです。教える語彙の選定や語数をどれだけにするのかといった明確な目標設定が必要です。
 第2章は私の担当。ここでは、「単語を知っているとはどういうことか」についての説明から始まり、英語母語話者の話す、聞いて認知する、読む速度、語の知識(意味、語形、使用域等を含む)が述べられています。また、この章では、実際に指導する際のポイントが示されています。この章で重要なことは、リーディング指導のためには早く認知できる視認語彙を増やすことです。英語母語話者の読解で、すべての語を注視して読んでいるということが研究でもわかっているようで、読解のトップダウンモデルのようには読んでいないということがわかります。またここで紹介されたさまざまな語の知識を生徒にどれくらい教えるかの具体的な目標、計画が必要であるということです。

 (2)JACET8000、Plus250語についてディスカッション
 上記の語彙リストを参考に2000語までを選定してリストを作成する方向です。次回までに、認識語彙、発表語彙を視点に各々が選定してくることとなっています。

 (3)今後の予定
  次回から、それぞれの研究会ごとにいろいろな人がリポートしてくれます。お楽しみに!
 今回が2回目のGOIKEN。いっしょに研究していける仲間が増えるといいなあと思います。それから輪読を通しての感想はやはり内容が深まるなあと思いました。読んできたことを報告し、それについていろいろな意見が聞ける。非常に有意義でした。

 さて、第3回目のGOIKENは・・・ 
平成22年1月9日(土) 14:00-16:00
 高知大学教育学部附属中学校(2F・会議室) で行います。

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