4/05/2021

ジャーナリング研究と実践 2021

もう10年近く、仲間3人とブログ上でお互いの授業の振り返りを公開し合い、語り合うジャーナリングの実践を続けている(非公開です)。新年度の実践をスタートするにあたり、昨年度のジャーナルを読み返してみた。宝物ですね。新しい実践への指針がたくさんある。書くことの力を実感します。

そこで、今年のテーマの一つに据えたのがジャーナリング。そのメカニズムを探りたい。

ジャーナリングのことを Expressive Writingと呼ぶこともあるらしい。「筆記による自己開示」みたいな意味だろうか。自分が今思っていること、感じていることをただ書き出すだけで、幸福感も高まり、ネガティブな感情が減る効果があるとのこと。★

同書によるとジャーナリングの長期的(持続的)な効果として次のような項目が研究により明らかになっているとのこと。

◇健康に関する効果
・ストレスに関連する病院通いの減少
・免疫システム機能の改善
・血圧の低下
・肺機能の改善
・肝機能の改善
・入院日数の減少
・気分や感情の改善
・より大きな精神的幸福の感覚
・試験前のうつ症状の減少
・トラウマ(心理的外傷)の緩和

◇社会的、行動的な変化
・仕事での常習欠勤の減少
・失業後のより早い再就職
・作業記憶の向上
・スポーツパフォーマンスの改善
・生徒の学業成績の向上
・社会的、言語学的行動の変化(著者注:他者との交流・コミュニケーションが望ましい方向に変わること)


特に、社会的、行動的な変化の中に、昨年度自分自身が経験した変化と同じような効果が見られる。

さて、ジャーナリングは、教員の自己成長のツールとして、どのように効くのだろうか。どのような方法で実施するのが効果的なのだろうか。探っていきたい。

★吉田典生. (2017)『「手で書くこと」が知性を引き出す 心を整え、思考を解き放つ新習慣「ジャーナリング」入門 』(Japanese Edition) (Kindle の位置No.196-198). Kindle 版, 文響社.


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