10/06/2009

中学校の授業におけるCreativityの問題

昨日のミドルリーダー育成授業での研究授業のゴールは、オリジナル・スキットを作成して実演するというものでした。この日の授業は、その準備作業。スクリプトつくりです。生徒達は、あいさつ、導入部分からとても積極的で、意欲的に聞き、意欲的に発言もしていて、日ごろの丁寧な指導を垣間見ることができました。次の日に、スキットの発表会を行ったようですが、非常に盛り上がったとの報告をいただきました。その後の、ワークショップも非常に貴重な議論ができ、参加者の皆さんにとっても実り多い研究授業になったと思います。

1点だけ、気になった点。それは、授業のゴールであるオリジナル・スキットつくり。別に、このゴール設定に問題があるわけではないし、生徒たちも大いに楽しんで取り組めたようです。

しかし、中1の10月の時期。まだまだ、手持ちのカード(身についている表現)も少ない時期。基礎基本を徹底的に身につけさせなければいけない時期。はたして、多くの時間を割いて、クリエイティブなスキットをつくることが、本当に妥当なのか。そのような思いは残りました。

当日も、最後にコメントしたのですが、完全なオリジナルを作らせなくても、当初のねらいは達成できるように思えます。例えば、せっかく本文の対話文を練習しているのだから、その対話をロールプレイとして練習するようにして、本文の後に、1つか2つのやりとりを、オリジナルでつける。この程度でも十分所期の目的は達成てきたはずです。むしろ、この課のtarget sentenceや必要な表現を確実に練習させるという意味でも。

楽しく、生徒の主体性やオリジナリティの生きる授業は大切ですが、こと外国語の授業では、それ以前に着実に定着させたいことがある。これは、中学校の授業全般に言えることのように思います。一度、原点に立ち返って全員が考えておくべき問題ではないでしょうか。キャッチボールや素振りだけでは、確かにつらいかもしれませんが、公式試合の前に、シートバッティングや紅白戦をやってもいいのでは。むしろ、その方が自信をもって、公式試合にのぞめ、達成感も高くなるのではないかと思いました。

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