10/14/2009

Reading Workshop-山田高校との連携

本年度一学期から、山田高校とともに取り組んでいるReading Workshopの実践。今回は2学期2回目。今日のmini lessonは「自分に合った本の選び方」。ストーリーを楽しみながら、自分に会った本をできるだけたくさん読もうと提案。教科書を使い、全員が一斉に読む、「創られた」読解ではなく、本物の読解を実現すべく実践を続けている。1学期にもっとも読んだ生徒は100冊程度。非常に薄いgraded readerも含めてだが、従来のリーディング授業からすれば、圧倒的な読む量だ。

今学期、重要なテーマにしているのがconferenceの進め方。現在、共同研究をしている仲間とOnline Bookclubで輪読をしている Carl Anderson (2000) How's it Going?, Heinemann.を参照しながら、Conferenceの進め方を研究している。同書は "A practical guide to conferring with students writers"とうたわれているとおり、Writing Workshopについての本だが、基本的なconferenceの枠組みは同じだろう。Workshop型授業におけるconferenceは、"we are teaching the writer not the writing."(p.8)という言葉のとおり、目の前にある作品を向上させることが目的ではなく、良い書き手(作家)に育てることを目的としてconferenceを行う。これと同じように考えると、Reading Workshopでは、より良い読み手(読者)を育てることが目的となる。目の前の英文の解釈や文構造の分析を目的とするのではなく、生徒がいつか一人で読んでいけるようになることを目指すのだ。"If the piece of writing gets better but the writer has learned nothing that will help him or her another day on another piece, then the conference was a waste of everyone's time."ということだ。しかし、目の前に生徒の作品のあるwriting と違って、readingの場合は生徒の頭の中でのみ進行していることなので、指導する糸口がつかみにくい。まだまだ、試行錯誤の連続だ。

今回、少し手ごたえがあったのは、「じゃあ、今から読んで(黙読)してみて、分からなかったところで、止まってそこを指さしてみて。」と指示する方法だった。実際その場で読むという作業をperformしてもらう、やや "Think aloud"に近い方法と言えるだろう。しばらく、この方法で考えてみようと思う。次回からは、conferenceの録音を許可してもらうなど、少し記録を残す必要性を感じている。

また、sharingの時間には、今日読んだ本の中から、もっとも印象に残ったフレーズを紹介するということをやったのだが、結局、ほぼどのグループも全体のストーリーを振り返って話すというところからスタートしているようだった。なかなか部分だけでは伝えきれない、そのフレーズの意義を分かるには全体のストーリーが必要なのだろう。sharingはしばらくは本全体のストーリーを振り返らせるという作業が良いのかもしれない。

言語面での少しでも、蓄積をさせたいということで、次回からはお気に入りの表現を書きためさせる作業を入れることにした。

次回は11月4日。教育センターの指導主事が絵本の読みきかせにきてくれる予定だ。

No comments: