3/30/2010

英語教育セミナー21『英語授業の心・技・体』参加者の皆さんから2



上越教育大学大学院の水野くんからも感想をいただきました。ご参加いただきありがございました。

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靜先生の著書『英語授業の心技体』、さらに3月27日に行われた靜先生によるワークショップに参加して、私が最も印象に残ったことは、「本当の楽しさというのは、苦しさを乗り越えてできなかったことができるようになった達成感から生まれる」という、靜先生の言葉でした。目先の楽しさばかりにとらわれ、その日その日の短絡的な授業をしているのでは生徒の英語力は育たない。小手先のテクニックやおもしろおかしいゲームで生徒を楽しませようと考えていた私にとって衝撃的でした。思い返してみると、私は小学二年生から高校卒業するまでの計11年間サッカーをやっていたが、苦しい練習の日々をくぐり抜けたからこそ、試合で自分が活躍したときやチームの勝利というのは嬉しかったように思えます。そういった意味で、靜先生のような厳しい指導は懐かしく感じ、生徒のためを思い、ダメ出しすることは非常にありがたいことなのだと感じました。

さらに、靜先生は場の雰囲気を操るのがとても上手で、グルグルやペアワークを用いて競争心をうまく高めていたと思います。このような常にプレッシャーとストレスを与え続けられる英語の講義は初めて受けました。私の場合、隣の人に負けたくないという感情よりも、できない自分の歯がゆさが心に残りました。このストレスは「次こそは絶対に成功させる」というモチベーションに繋がっていくと思います。また、「本気でやからこそ楽しいのだ」ということも気づかされました。これに関して言うと、自分の思い通りに都合よくいかなかったら諦めてやめる。簡単にリセットができるTVゲームなどをやっている現代の子どもに欠けている点ではないかと思います。「なにくそ」と思い、一生懸命努力して成し遂げた後の達成感というのは、思わず歓喜の声やガッツポーズが出てくるのではないでしょうか。現に私はワークショップ中、グルグルでの暗唱を10回目で合格した時、ガッツポーズをしました。この喜びをたくさん経験させていくことで、生徒はどんどん英語を勉強するようになるのではないでしょうか。

小手先のテクニックではなく、靜先生の教育哲学を身を持って体感できるワークショップで大変有意義な時間が過ごせました。ここで習ったことを自分なりにアレンジし、教育現場で活かしていきたいと思います。

上越教育大学大学院英語コース 水野淳介

(高知工科大学 長﨑政浩)

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