3/15/2010

Guiding readers and writers: Chapter 4



Iren C. Fountas & Gay Su Pinnel (2001) Guiding Readers and Writers, Heinemann.

4章ですね。小坂さんが的確なnavigationをしてくださったおかげで、良い流れで読めました。先に4章をもってきていただいた意味は大きいですね。

Reading Workshop について非常に良くまとめられています。基本的な構成から、特徴やメリットなどが、すっきりと整理できました。

◯全体として気づいたことは、本書では、授業の構成要素としてLiterature Studyを独立した要素としてあげている点です(前回のメールでも少し触れた点です)。これまで、independent reading と guided readingが中心かと思っていましたが、独立した指導項目として考えている人もいるのですね。

 関連して、 Guided Reading は同質の集団で行うが、Literature Studyは異能力集団で行うという点が、目を引きました。それぞれの目的に照らせば、当然といえば当然ですね。山田高校ではTeam Teachingの時は、僕がconferenceを行い、同時にもう一人の先生がguided readingをしていました。少人数で読みの課題を指導できるので、とても良いと感想を述べていました。

 外国語教育でのRWを考える時、Guided Reading とLiterature Studyの部分が重要になるのではないかと考えます。この部分にどのようなねらいと内容をもたせるかという点です。

 現時点で思うのは、Guided readingは主にL2としての言語面の指導にあてる。Literature Studyの部分は、L1のものとは少し異なるねらいをもたせる必要があるかもしれません。p.46の表では、"To develop a deeper appreciation and understanding of literary texts and to develop personal response."がprimary focusであると述べています。もちろん、この要素は捨てることはできないと思うのですが、学習者のL2の習熟レベルによっては、少し別な要素が必要ではないかと思います。皆さんはどのように思われますか?

p.45からの independent reading, guided reading, literature studyを詳述した部分は、具体的でとても参考になりました。
"independent reading is framed by instruction" という記述がありますが、この点が多読などの活動と決定的に異なるところでしょう。  

◯Workshopの意義として、"a group of people actively engaged in purposeful tasks"(p.41)とあります。この"purposeful"の部分がとても重要だと感じます。今年の生徒の感想を読んで思うことですが、意味のあるtask を準備できないと、生徒たちは「ただ自由に読んでいるだけ」という状況に陥ってしまうようです。次の一節が、workshopを行う意義を簡潔に述べていると思いました。

"Students learn by doing. Students learn to read by reading rather than simply hearing about reading." (p.41)

◯次の2点が非常に的確にまとめられいます。今後、参照できそうです。

☆Reading Workshopの基本的特徴(p.p.42-43)
1 学習者コミュニティー
2 本物の学び
3 実際に読む
4 生徒の実態のうえに
5 学習者の自律
6 明確なexpectations

☆Reading Workshopの長所(p.p.43-45)
1 RW builds an effective reading process
2 RW increases the amount students read
3 RW increases ownership of and commitment to reading
4 RW broadens readers' literary experience
5 RW develops responsibility for reading
6 RW encourages personal connections
7 RW teaches collaboration

<コメント>

Reading workshopの基本的なコンセプトをつかむのには格好の章だと思いました。これまで読んだものは、これでもか、これでもかと、言葉を積み上げていくような書きぶりが多かったと思いますが、この本は、かなりすっきりとまとめられているという印象です。(その分、淡々としていて、インパクトは薄いのかもしれません。)

やはり、Reading Workshopの本体部分をどうするかという点に最も関心を持ちました。independent reading, guided reading, literature studyの3つの要素を、外国語の授業ではどうするのかという点です。我々のプロジェクトの最大のポイントになるのかもしれません。

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