11/02/2008

平成20年度 高知県秋季英語教育研究大会(報告)


本日、平成20年度 秋季英語教育研究大会が教育センター本館で開催された。本大会のテーマは「今、求められている英語力とは -確かな英語力を目指して-」であり、来年度高知で開催される四国英語教育研究大会につなげる位置づけとなっている。
 午前中は中学校、高校のビデオによる授業研究発表である。中学校の発表をされたのは高知市立大津中学校の成岡真子先生で、書く活動をとおして英語がわかる喜びや通じる喜びを実感させることを目指した取り組みを発表された。生徒は非常に落ち着いており、積極的に取り組んでいた。成岡先生はスモールステップを踏みながらの実践をされており、今後生徒が実感できるための多くの可能性を見出せた発表であった。高校では中村高校の吉岡佐紀先生がOCⅠの活動で文法定着を試みるといった実践発表をおこなった。生徒は積極的であり、ペアワークも生徒がいきいきと行っていた。通常のスタイルではなく、ペアワークを利用しての実践による定着がどこまで成されるのか、来年の3月にはなにかしら結果が出るのだろうが、非常に興味深いものがある。また今回の中村高校の発表には吉岡先生のほかに、細川先生、土居先生、久米田先生の3名も携わっている。人数が多くなればなるほど、目標や指導内容等において共通認識を持つことがむずかしくなると思うが、中村高校ではチームとして取り組んでいる。このことはきっと生徒にもいい影響をもたらすのであろうと思う。大津中学校の成岡先生、中村高校の吉岡先生、今日は本当にお疲れ様でした。
 午後は、東京家政大学文学部教授 小泉 仁先生による講演が行われ、春季大会の内容を受けて小学校への英語導入によって中学校、高校の英語授業がどう変わっていくべきかについて提言された。講演のはじめに韓国語によるオーラルイントロダクションによって小学生がはじめて外国語に触れたときの感覚を体験することができ、私は自分が中学校で始めて英語に触れたときの感覚を思い出した。講演では、英語の現在と今後の位置づけ、近隣諸国の英語教育事情、小学校英語の意義と導入後の中・高の英語授業のあり方などについて鋭い持論をもってジョークを交えながら述べられた。小泉先生にはご多用中にもかかわらず講演をお引き受けいただいたことにこの場をお借りして心から敬意を表したい。
 今日の研究大会で改めてわかったことは小学校への英語導入に伴って中・高の授業内容を変えていかなければならないことはもちろんであるが、小・中・高の連携をさらに図っていく必要性があるということである。難題ではあるが今、行っている中・高共同の勉強会のように何らかのきっかけを生かしながら高知県でも少しずつ連携の強化を図れればいいなと思った。

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