5/20/2008

教員養成にビジョンはあるか:「目指す英語教師像」

H15~19まで、高知県でも英語教員の全員研修をやった。(高知県教育センターの本研修ページ)その柱にすえたのがアクション・リサーチ。その研修を企画するときに、「我が国の教員養成にビジョンはあったのだろうか?」という問題意識をもった。「真面目で、教育に対する意欲のある者。」などのような決まり文句のようなものは、あっても、どのような教員になってほしいのか、どのような知識とスキルをもった教員が必要なのかということは、示されていない。養成段階でも、採用でも、任用後の研修でもだ。

以下が、この研修で示した、「目指す英語教師像」だ:

「良質の英語を使った授業を展開することができ(REAL English Teacher)、 省察によって授業を改善する方法を身につけ(reflective practitioner)、 新しい英語教育の創造に自ら積極的にコミットする英語教員 (self-directed teacher)」

生涯にわたって、プロの英語教師(paid English Teacher)としての、自負とプライドをもって、自律的にキャリアを積み上げていってほしい、それができる自律的英語教師だ。この英語教師像を実現すべく、研修プログラムも組み立て、研修の評価も行った。

今、この5年間の取組のまとめをしている。今日も、研修自己評価を整理したが、全体的にポジティブな結果が出ている。英語を使った授業展開(REAL English Teacher)の部分は十分ではなかったが、授業の省察(reflective practitioner)と英語教育に取り組む意識(self-directed teacher)の部分では、望ましい変容がみてとれる。

この研修プログラムの、どのような点が、教員の資質や意識のどの部分に効いたのか、少しずつ明らかにしていきたいと考えている。このページでも結果を報告していくつもりだ。

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