9/05/2008

メンタリング研究 第3回

教育センターの英語担当指導主事と協働で行っているメンタリング研究の3回目。我々のリサーチ・クエスチョンは「授業研修においてどのようなメンタリングを行えば、教師の自己成長をうながすことができるか。」今日は、英語の授業について雑談風にいろいろな話題が出て、あっという間に時間が過ぎてしまいました。やはり、授業には実に様々な側面があって、実に様々な心の動きがあって、実に様々な悩みがあって、そして、実に様々な喜びがある。一人ひとりの教師に、自分にしかない歴史があり、授業観があり、思いがある。奥が深い仕事だなあと思う。

これまでに、今年採用の初任者の授業参観とビデオ撮り。それをもとに授業分析をして、議論を進めてきました。授業だけでなく、研究協議もビデオに撮り、参加者からのコメントや助言の内容もみてきました。これまでに分かったことは:

1)授業参観者は、授業の課題について様々な観点から、多くのことに気付き、助言を与えている。
2)授業の課題のとらえ方は、主要な課題・問題点についてはほぼ一致した見解をもてる。ある程度の教職経験があれば、授業の善し悪しについては、概ね共通理解ができる。
3)指摘される課題が多岐にわたり、それらを初任者が自律的に解決することは難しそうである。初任者の場合、自律的に解決するには力量、経験とも不足気味で、具体的な指示も必要。
4)授業のゴールと実際の活動に関連性、整合性がない場合が多い。
5)研究協議に深まりが生まれない。
(メンタルケア中心、少ない授業研修の機会、学校との課題共有、日常的なかかわり)

などでした。特に、重要な点は、実に多くの助言をもらうけれど、それらを効果的に解決していくのが難しいこと。従来は、言いっぱなし、言われっぱなしになっていたのではないか。次に、課題を絞り込み、授業改善のための重点プラン作成に、メンタリングが有効に働くのではないかということです。

これらの問題を解決するために、次の3点が重要であるという結論に達し、10月から始まる2回目の授業研修では、主に1)と2)の方法を検討し、実施していくことになりました。

1)授業者の気付きを誘発する課題発見の方法
2)系統的な授業改善のサイクルの確立
3)Reflective Practitionerとしての自立

まだまだ、手探りではありますが、少しずつ方向性は見えてきているように思います。

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