6/01/2008

高知県春季英語教育研究大会 2008


6月1日(日)高知県教育センターで高知県春季英語教育研究大会がありました。(土佐研外国語部会、高教研英語部会主催)。午前中は小学校1校、中学校2校、高校2校から研究発表、実践発表があり、午後は、文部科学省の教科調査官菅正隆先生から「日本の英語教育の行方ー小中高連携を見据えて」と題した講演がありました。

小学校の発表は、小学校卒業後の中1生の意識調査の報告、中学校は、discourseを意識したライティング指導の報告と授業で行っているwarm upとreading活動の報告がありました。いずれも、明確なテーマをもったすぐれた研究発表でした。授業実践を、きちんと振り返っていこうとする態度やデータ収集は、昨年まで取り組んできた、アクション・リサーチが生きているなあと感じました。四万十市立中村中学校では、去年までの英語教員研修を参考にして、校内研修で全員でアクション・リサーチに取り組むようになったとの報告もありました。高校のこの会での発表は、ここ数年、「広げる」をメインテーマにしています。すべての高校が持ち回りで、英語教育実践の紹介をしてきているのです。そのため、何らかのテーマや課題を、掘り下げた発表にはなりませんが、このような研究会に参加するきっかけづくりができているのではないかと思います。

菅先生からは、新学習指導要領秘話など「ここだけの話」もふんだんにあり、みんな楽しめた講演でした。小学校英語ノートが完成・配布された直後というタイミングだったこともあり、小学校の先生方の参加も結構ありました。新たに小学校に導入される外国語活動の趣旨やねらいについて、丁寧に説明していただきました。小学校英語については、まだまだ賛否があるわけですが、文部科学省の考えている「小学校英語」がどのような方向性を目指したものなのかが、明確になった。「小学校英語は、スキル獲得までは目指していない。」これで、小学校英語導入の意図がはっきりとしたし、「腑に落ちた」気がします。

だとすれば、スキル部分を担いはじめる中学校との連携の重要性が一層高まりますね。週4時間が復活したこともあり、中学校の果たす役割がとても大きくなると言えそうです。

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