6/16/2008

メンタリング研究:初任者の授業研修に参加



教育センターと共同で進めているメンタリング研究。5年間やってきたアクション・リサーチでもっとも反省点が多かったのがメンタリングだった。リサーチをしている先生方への支援が、十分効果的にできなかったのだ。自ら授業の課題を見つけ、授業についての省察を繰り返しながら、解決を図ることができるようになるには、どのようにすればよいのか?先生方に、そのような力量を育てるにはどのようにすればよいのか?そのための働きかけの方法を探っていきたい。

メンタリング(mentoring)とは、外的コントロールを避け、「質問型コミュニケーションを使い、相手にとるべき行動を選択してもらう」行為のことを言う。民間企業などでも導入がすすんだコーチングとほぼ同じものと考えてよい。

外的コントロールというのは、批判する、責める、文句を言う、ガミガミ言う、脅す、罰する、ほうびで釣るなどの行為で、この方法では、真の幸せや職業を通しての達成感は得られないする考えが根底にある。
   
メンタリングの3原則は、
  1)答えは本人にある 
  2)強力な味方になる
  3)自発的な行動(アクション)を促す

で、本人が自律的に考えて、解決をしていくことろが、コンサルティングや指導助言と異なる。基本的には、「聴く」「問いかける」「フィードバックを与える」という3つの行為を通じて、メンティー(対象者)の内省活動の支援者、伴走者となることがメンタリングである。

まずは、現状を調べてみないことには分からない。ということで、実際、現職教員研修の中では、どのような問いかけが与えられ、その対象者は、何に気づき、どのように行動しているのかを探っていきたいと考えた。

今日は、まず、高知西高校の初任者Tさんの授業研修とその後の研究協議に参加させてもらった。教科指導担当教諭、教頭、指導主事などから、指導助言があった。あたたかい言葉と適切なアドバイスがあった。とても良い職場環境がつくられていることが良く分かった。

まだ、漠然としたものだが、授業に対する指導や助言には、何らかのパターンがありそうだ。また、授業のどの部分を、どのような視点で見るかという点でも、何らかの考えか方があるのではないかと思う。非常に興味深い。授業、協議ともビデオに記録したので、共同研究者である指導主事の皆さんとも一緒に、じっくり分析していく予定だ。

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